End of Line 2 【登坂広臣】 (ページ28)

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…

まだお客様が居ない店内で
ひとり、ブレンドティーの試作をしていた。

『かの、じょ… 』

臣くんとおばあちゃんとの出来事を、
何度も振り返ってみる。

何回振り返っても、私が彼女になれたことが夢見たい…

顔に力を入れてないと
緩んじゃいそう、、

すると、

ゴンッ

『！？』

窓に何かがぶつかる音がした

な、なに？
今まで聞いたことがない音…

お店のドアには小さな窓が3つ着いている。

『…誰も、いない』

そこから覗いたけど人影はない

なんか、
気味悪いな…

ドアを少し開けて外を確認するけど、何か気になることも無く。

そのままドアを閉めた

.
.
.

午後16:10

「ありがとう、美味しかったよ」

『ありがとうございます。
またお待ちしてますね』

あの後

お客様が5組も来てくれた

常連さんや、マスター
女子高生3人組の珍しいお客様も。

お茶菓子も全部終わったから
すごく達成感がある。

『新しいお茶菓子、考えようかなぁ…』

カウンターに座って
いままで作ってきたお菓子のレシピノートを開いた

どんなのにしよう。

いまあるお茶菓子は、微糖のクッキーにベリーマフィンとオレンジピールのマフィン

手が汚れなくて、本を読んでいても食べやすいものにしたいな…

ん～

ポットで揺れる茶葉を見つめながら
色んなお菓子を思い浮かべる。

ガンッ！！

『！？』

手にあったペンが床に落ちて
カシャンッと音を立てた

場にそぐわない音が、またドアの方から聞こえた

漠然とした恐怖のせいで
手が震える

『、なに、、』

ドアを開ける勇気はなくて、
恐る恐る鍵を閉めるた

すると、
音もなくドアの隙間から何かが滑り込んできた。

叫びそうになる口に手を当てて声を押し殺す

ヒラリと落ちたソレを拾った

" 迎えに来たよ "

手にあったはずの手紙は、私の手からすり抜け
またはらりと床に落ちた

…