End of Line 【登坂広臣】 (ページ45)

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45 (お話抜けてました…！) ページ45

…

「 … 」

『臣くん、大丈夫…？』

本社に行かない日は、彼がカフェにきて、夕方から貸し切る、そんな日が続いていた

いつもならニコニコして声をかけてくるのに、今日はカウンターに座るなり、力なくうつ伏せてしまった

…？

ちょっと息が早い気がする…

『っおみくん、』

もしかして…

首に手を当てたら、やっぱり熱くて

『おみくん、顔あげれる？』

「ん … 」

弱々しく返事をしたおみくん

不審者セットのマスクもサングラスも外したら、顔は赤くて目も潤んでる

おでこは案の定熱い

『おみくん、今日は打ち合わせはなし。

送るからおうち帰ろう』

マネージャーさんに連絡しよう

前持ってもらってた連絡先を携帯から探す

「っ、や… 」

『ん？』

彼に添えてた手がきゅっと握られて
何かを呟いたおみくん

耳を寄せたら、

「やだ、… っ帰んねぇ」

ワガママをいう子供みたいに、
ふいっと顔を逸らされちゃった

『でも、… 』

コホコホって咳き込むの辛そう…

『……おみくん、ちょっと待てる？』

「 … ちょっとって、どんくらい」

『 … 5分。』

「わかった。 … 早く」

寂しそうなおみくんの頭を撫でた

すぐに戻るからね

そういうが早いか、お店におみくんを残したまま鍵をかけて鍵と携帯を持ってある所まで走った

.
.
.

『っ、おみくん！』

はぁはぁって息が切れるけど、そんなことより彼が心配で

お店の前に止めた車から飛び降りた

『っまったよね、ごめんね、立てる？』

「ん… 」

変わらず苦しそうに息をする彼をどうにか立たせて、その腕を私の肩に回す

『車、持ってきたから、… あと少し、頑張れる？』

頷いた彼を、ほとんど支えられてるか分からないけど頑張って車に押し込んだ

スキャンダルなんて撮られたら彼の生命線に関わるから…

ごめんねって謝りながら、後部座席に押し込んだ

ﾌﾞﾙﾙｯ…

エンジンをかけて、10分の道を急いだ

…