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うっぺらい言葉しかない自分を恨みたい
素敵な曲だと思った
キラキラしてて、なにか幸せなことがあったんじゃないかなって思うほどに。
だからこそ、前者の曲は苦しく聞こえて
WASTED ダメになってしまった、そう名付けてしまうほどに苦しかった出来事を連想さた。
つい口ずさむのは、
『 〜 ♪ 』
DIAMOND SUNSET
彼の幸せを分けて貰える気がするから。
その瞬間
『っ、!?!?』
後ろから肩を掴まれた
息が止まるんじゃないかってくらい驚いて、声すら出なくて
思わず 自分の過去と重ねてしまって
「 ごめん、そんな驚くと思わなかった… 」
目をぱちぱちさせてる臣くん
『っ、わたしこそ、気づけなくてごめんね、、』
どうしても 震えてしまう手をぎゅっと握った
彼に悟られないように
迷惑だけはかけないように。
「ごめん。怖かった?」
『っ、ちが、…臣くんじゃ、ないよ 』
彼は、よく気がつく
そっと私の手を覆った。大きくて暖かい手が触れる
空いた方の手が、優しく頭を撫でた
『 … びっくりさせてごめんね、大丈夫だよ』
「…」
疑うような視線と、片眉をピクリと動かした
本当に大丈夫。
そう言いたくて、笑って見せた
『移動、あるでしょ?』
「あ、あぁ… 」
『臣くんが撫でてくれたから、元気だよ』
結局、心配かけちゃった…
心配そうな彼
今度は、私が彼の頭を撫でた
嫌がられるかなって思ったけど、ちょっとまんざらでもなさそうに顔をほころばせた
「……っし、行くか 」
『うんっ』
歩き出した彼の後ろをついて部屋を出た。
…
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作者名:miu:みく | 作成日時:2020年9月5日 7時