End of Line 【登坂広臣】 (ページ38)

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…

『 … パパ』

「誰がパパじゃ」

ぷうってほっぺを膨らませたテツヤさん
可愛い仕草だなぁ

直人さんも可笑しそうに笑ってる

「なにか手伝えることあったら助けたいしいつでも連絡してね」

「臣ちゃんもきっとビックリしてるよ」

正直いうと

リハビリにしては荒療治だな、とは感じる。
けど、それくらいがちょうど良かったりするかなとも思うから。

『期待に答えたいです』

中途半端じゃいけない

命と人生をかけてる彼らをこの数ヶ月の期間でたくさんみて、苦しいで逃げないで曲も、聴く。

まだ私は、アーティストの彼を本当に少ししか知らない

すると、

コロンコロン

ゆっくりドアが動いて、ひょっこり覗いた人がいる。

その音に反応するように、テツヤさんと直人さんはマスクを付けた。プロ…

『！壱馬っ』

「…いま、あかん？」

『うんん。大丈夫だよ』

「えっ！？壱馬？」

「え！テツヤさん直人さん！お疲れ様です」

少し申し訳なさそうな壱馬は、ゆっくりと入ってきてカウンターから離れたテーブルの椅子を引いた

すると、名前に反応したふたりがバッと振り向いた

……知りあい？

深々とお辞儀してる壱馬

ふたりがマジかー！って嬉しそうに壱馬をカウンター呼んで、あっという間に3人席に。

『お知り、合い…？』

「俺らこそそれ言いたい！笑」

「ちょっとどんな関係よ！」

『お客さんと店員です…笑』

壱馬も不審者セットをすぐに外して、2人もマスクを取った。

今日は、お店閉めちゃおうかな…？
変装面倒だよね、きっと

何やら盛り上がる3人を後目に、ドアへ。
カランっとプレートを裏返した

あまり外に出ないから、夕方の匂いがする空気を肺に吸い込んだ

『……？』

ふと、視線を感じて振り返った

でも何もなくて。

…気のせい？

まぁ、大丈夫だよね

特に気にすることも無く、店内に戻った。

…