End of Line 【登坂広臣】 (ページ13)

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…(※過去liveのネタバレ微妙にあり)

ステージ正面に客席、じゃなくて、ステージを囲うように客席が並んでいる。

メンバーの写真がそのステージを囲うように垂れ下がってて、私の正面には仕組まれたと疑うくらい、真ん前に登坂さんの写真が。

…みなさんかっこいい

軍の司令官のような服を身にまとった登坂さんとナオトさん。
それらに見とれていたら、アリーナ席の後ろに、なにか黒いものが設置されたことに気がついた

『…？』

飾り？とかかな…

その黒いものを見ていたら、身体に響くような音がなりだした。

いわれもない高揚感が私を包む

" oh oh oh Raise the flag "

" oh oh oh Raise the flag "

口ずさみたくなるような音が繰り返されて、
次の瞬間

『！』

思わず口元を抑えた。

後ろの黒いものは、彼らが鎮座する王座のような重厚な椅子だった。

私の真後ろには、さっきまで写真で見てた登坂さんさんが座っていた。昨日までのギャップと相まって、クラりとしそうな感覚に陥る。

" stand up everybody "

" 今すぐ Knock it down "

力強く歌われるそれに、心ごと囚われて目が離せない。一言も聴き逃したくない。

軍服に身を包んだ彼らを乗せたトロッコが動きだした。ゆっくりゆっくりと進む。

登坂さんからナオトさんに変わり、トロッコの上で踊る彼は、

コツメカワウソなんかじゃないじゃん…

ドキドキして苦しくなる胸を抑えた

.
.
.

そこから織り成される圧巻のステージに、逃げ出してしまうなんて選択肢はとうに消えていて、彼が命を懸けて歌い踊る姿を見ていた

さっきまでの勢いから、バラードに変わり

恋に落ちた男女のように、滑らかに艶やかに踊る7人は言いようのないくらい綺麗だった

そんな時、

『…ぇ？』

聞きなれた

それくらい聞いていた曲が流れ始めていた

" 自分で自分を慰める夜に彷徨って(まよって)恋が悲鳴(な)いている "

温かい涙が、静かに頬を伝った

しにたいと思ったあの日も、消えてしまいたいと思った日も

聞いていたこの曲

歌っている人を知ろうとはしなかった。どうしてだろう。早く知っていたら違ったのかもしれないのに。

" 東京 "

小竹正人さんの詩が好きで、聞いていたけど、これを私たちに届けるため歌っていたのは彼らだった

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