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in B棟一階ライセンサー付近 ページ10

「いやーササリン、どうやら僕ら一足来るのが遅かったみたいだねー」
「10分くらいはかかりそうだね」

この時間になるともうかなり登校してきた生徒がおり、《ライセンサー》の前には列をなすように人だかりが出来上がっていた。

「いい加減、この生徒ライセンス配布方法はなんとかならないのかね」
黒音は呆れたように呟いた。

セキュリティ上国内LAN回線での配布が出来ないため、生徒は《ライセンサー》に直接リレグラをタッチして生徒ライセンスを取得しなければならないのだ。

──とりあえず、くさっても仕方がないのでおとなしく並び、4人は自分のことリレグラに生徒手帳の更新データを移すことに成功した。
そして新しい番号データが表示される。



「──璃里理、俺も4組だ」
璃里理と黒音は、3年間一緒が確定した。

「うお!こうちゃん私たち縁があるのだぜ、今年もよろしく、マジに!」
どうやら新学期、黒音には少しばかりだが申し訳程度にも運があったようだ。

「あ、私も一緒だ」
続いてAもニコリと微笑み、生徒手帳を表示させる。
そこには間違いなく、『佐々木A──3年4組』と記されていた。

「……ッ」
歓喜の余り、なにも言葉が出なかった。
黒音は人生の運を使い果たしたのではないだろうか。

「わーい、僕も4組だよ」
やはり運は底を尽きたようだった。

「……なんで水を差す」
「いやごめんクロネッチ、その切り返しが僕にはよく分からないよ?」

「なんだ、結局皆3年間一緒じゃん」
嬉しそうにそう言って笑うAをよそに、黒音はシャーと咲夜を威嚇していた。










「──あ!でも私今年は2組だった」
と。
突然後ろで璃里理が訳のわからないことを言い出した。

「いや、でもさっきお前4組いた……じゃん」
「去年の名残で間違えちゃったのですぜ、マジに!」
「……」
「わわわ!こうちゃんが空前絶後のへこみ具合だよ!めり込んでる地面に!」

離ればなれ→←咲夜参上



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作者名:中学生なのに暇人 | 作成日時:2014年9月7日 22時

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