【FINAL Ф FICTION】世界に夢を魅せる話。 (ページ7)

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朝からバタバタページ7

「……新学期とはなんだったのだ」
グッドモーニングジャパン。

リレグラが表示する時間は7時33分。
明け方まで本を読んでいた時点で分かってはいたが、やはり黒音は寝オチしてしまったのだ。
にしても今この家にはAがいるはずなのだ、なぜ起こしてくれなかったA！

「恋失やっと起きたのー？起こしても全然起きないから起こすのやめたの」
ひょこっと、制服を着て洗面所から出てきたA。

「Aさん！？貴方そんな子だったの！？」
「だって起こすの可哀想だったし」
「起きなきゃ遅刻すんだろーが！！！」

そう叫びながら黒音はクローゼットより適当に服をチョイスする。

「おい人間ー！テメェ、どこに行くんだよ」
「学校に決まってんだろ！ってか見んな変態！」
「学校？へー、人間は大変なこって。ちゃんとチョーカーつけておけよ。外しっぱなしだと、死ぬぜまじで！」

ちらりとAの首もとを見ると、鈴付きのチョーカーをきちんとつけていた。
黒音も洗面台に置いてあったチョーカーを手早く装着する。

準備上々、全ての支度を整えた黒音はAの腕を引っ張り急ぎ足で玄関へ。

「シロさんっ、夕方までいないから留守番よろしく！」
「お、おいちょっと待て！俺の飯は！？」
「はぁ？餌なんて買ってあるわけないだろ？」
「餌って言うなぶっ殺すぞ」
「はいはい、帰り買ってくるよバカ猫。急いでるの！」

行ってきます！と、お留守番してくれるのか怪しい猫に言い残し、黒音はドアを閉める。
オートロックで鍵が閉まる音がした。

シロさんの叫び声が聞こえた気がしたが、急いでた黒音たちには聞こえていなかった。