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60話 ページ12
体育祭当日
いつもの学校とはうって変わってイベントの日は盛り上がるものだ
ここの体育祭は他とは違って自分の特技を披露する場がある。
色々な生徒達がダンスをやったりバイオリンを弾いたりしているのだが、その中で二宮くんもエントリーしてたらしい
彼が出てきた瞬間黄色い声援に包まれた
n｢えー、今日俺が披露するのは...歌です。皆さん聞いてください｣
そういった後、皆がシン...と静まる
ギターの前奏を引いた音
彼の透き通った高い声が学校中に響き渡る
その曲は｢恋の歌｣だった
片思いをしている一人の男の歌
声と歌がマッチしていて、彼の切なげな声がなんとも美しい
彼の心の底にある思いが歌によって伝わってきたのを感じた
s｢っ...｣
彼が歌い終わったあと、いつまでも静かなままだったから思わず一人で拍手を送った
それにつられてみんなも拍手する。その後大きな歓声の嵐が巻き起こった
彼の歌った歌があまりにも共感出来てしまったから、胸がギュッと苦しくなったのだ
ぱっと彼の方を見るといつから見ていたのか、二宮くんが俺に向かって笑いかけていた
その笑顔は俺が今まで見てきた中で一番綺麗なものだった
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作者名：NOAA | 作成日時：2017年10月29日 7時
