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異能無効化 ページ40

「太宰さん。

国木田さんに許して貰えたんですか?」

入ってきた客を見て敦は云う。

モンゴメリは水を持ってこようと引っ込む。

沙羅達組合組は視線をそらして気付かれませんようにと呪詛のように呟く。

「国木田くん、如何やら怪我をしてしまったみたいでね。

与謝野先生が治療してるよ。

国木田くんが居なければ仕事が出来ないから仕方なく、此処に来た」

太宰はそういって敦達と同じ席につく。

「仕方無くでしたらいらっしゃらなくて結構ですよ」

モンゴメリがそういって紅茶を置く。

注文する前に物を出すのは何時も同じものを頼むからだろう。

「いやあ、おばちゃんの紅茶は美味しいから」

太宰はそういってカップに口をつける。

「・・・ん」

太宰は前を見た。

そしてにこりと微笑み、立ち上がる。

「やあ」

太宰は沙羅達の席の前に立ち、片手をあげる。

「嗚呼、見付かった」

心底嫌そうに沙羅は呟く。

「隣良いかい?」

二人の返事を待たずに太宰は沙羅の隣に座る。

「答えを聞く気がないなら云わないで頂戴。

そして近づかないで」

沙羅はそういうと机の下を潜って反対側の座席に座る。

「大丈夫だよ、君には触れないから。

触れたら後が怖そうだ」

安心し給えと太宰は手をヒラヒラと降る。

「わたしを消したら未来永劫死ねない呪いを掛けるわ」

忌々しげに沙羅は吐き捨て、そっぽを向く。

「一寸待って、沙羅。

今の会話、如何云う事?」

給仕用の御盆を抱えたままモンゴメリは沙羅に詰め寄る。

「只単に木乃伊にわたしに触れるなって云ってるだけよ、消されるから」

当たり前のように云う沙羅にモンゴメリはポカンと口を開ける。

「え、待って。

その殿方の異能は異能無効化でしょ?

沙羅は人間なんだから消えないでしょ?」

「え?」

「え?」

確認するように云ったモンゴメリに今度は沙羅がポカンとして疑問の意を口にする。する。

それに対してモンゴメリも疑問の意を口にする。

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笹山花音(プロフ) - きなこさん» 最後まで読んでくださり、有り難う御座いました!大好きとは、嬉しい限りです。応援有り難う御座いました! (2017年8月21日 11時) (レス) id: 2d1a61fd05 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 完結、おめでとうございます! この作品大好きでした。なので、ちょっと寂しくなりますね。これからも創作活動、頑張って下さい! (2017年8月20日 19時) (レス) id: b7dbad87d7 (このIDを非表示/違反報告)
笹山花音(プロフ) - ルルさん» 御指摘と感想有り難う御座います。直しましたが、此れで宜しかったでしょうか? (2017年7月20日 14時) (レス) id: 2d1a61fd05 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - 何度もすみません。時間の辺りから名前が沙羅のままになってます。 (2017年7月20日 14時) (レス) id: 622016f6ff (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - タイトル入れ忘れてました。言語の所です (2017年7月20日 14時) (レス) id: 622016f6ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:笹山花音 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年5月19日 21時

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