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軽傷 ページ16

「私は野口沙羅。

ルーシーを傷つけたら許さない」

「・・・・・・ハイ」

彼が両手を挙げて震える。

それを見て満足げに頷いた後、また異能空間に引っ込んだ。



「彼女は如何云う性格何だい?」

「人見知りで大人しい子よ。

それに余り喋らないの」

あたしはそう云ったけれど、自分でも合ってるのか判らなくて首が傾く。

「あ、そうだ。

全部終わったら後で僕の許へおいでよ。

他のメンバーを案内するから」

「気が向いたらね」

あたしはそう云って荷物を持ち直すと与えられた部屋に向かった。






「ワオ、本当に来て呉れたんだ!」

荷物の整理が終わり、暇になったあたしたちは先刻の彼の許へ来た。

あたし達を見た彼は両手を挙げて喜ぶ。

「呼んだのは貴方でしょう?」

「そうだけど。

でも本当に来てくれるとは思わなくって」

本当に犬みたい。

「さて、今から皆を紹介するんだけど・・・」

彼はそう云ってあたし達を見る。

正確には服を。

「その前に買い物に行こうか。

日用品や食品とか」

「しかたないじゃない、孤児院では此の服くらいしか着るものが無かったんだもの」

あたしはそう云ってスカアトの裾を握り締める。

「あ、否その・・・・」

彼が狼狽えアワアワと手を振る。

「ルーシーを傷付けたから許さない」

「え、ちょ、御免、御免て、ねえ聞いて!」

沙羅が現れ彼に何処から持ち出したのか小型のナイフを向ける。

そして彼に襲いかかる。

あたしを中心に二人は追い掛けっこを始める。

彼は悲鳴をあげながら逃げ惑い、沙羅は無言で追い掛ける。

「沙羅、もう良いわ。

余り回られるとこっちの目が回っちゃう」

「判った、彼を殺さずに傷付けるだけにしておく」

そう云って沙羅は急に立ち止まる。

走っていた彼は沙羅が急に止まるとは思わずに一周する。

そして待ち構えていた沙羅に斬られゲームオーバー。

因みに沙羅が斬ったのは手の甲。

顔を斬ろうとしたらしいけど、彼が手でガードしたから。

全治一週間の軽傷。

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笹山花音(プロフ) - きなこさん» 最後まで読んでくださり、有り難う御座いました!大好きとは、嬉しい限りです。応援有り難う御座いました! (2017年8月21日 11時) (レス) id: 2d1a61fd05 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 完結、おめでとうございます! この作品大好きでした。なので、ちょっと寂しくなりますね。これからも創作活動、頑張って下さい! (2017年8月20日 19時) (レス) id: b7dbad87d7 (このIDを非表示/違反報告)
笹山花音(プロフ) - ルルさん» 御指摘と感想有り難う御座います。直しましたが、此れで宜しかったでしょうか? (2017年7月20日 14時) (レス) id: 2d1a61fd05 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - 何度もすみません。時間の辺りから名前が沙羅のままになってます。 (2017年7月20日 14時) (レス) id: 622016f6ff (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - タイトル入れ忘れてました。言語の所です (2017年7月20日 14時) (レス) id: 622016f6ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:笹山花音 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年5月19日 21時

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