その三人、救済 【あんスタ】

噛みながらも ページ4

転校生side





『DDD』最初の対決は、ギリギリ勝利に終わった





途中で真緒くんが来てくれ、転機をきかせた一言があったから、なんとかあの強豪ユニット『Knights』を倒せたと言っても過言ではないと思う。





まぁその他にも色々奇跡が重なって勝てたんだけどね…。





その代表的な例が『三大華』の二人が協力してくれた事だ





正直、歌詞入りのCDなんて撮ってなかったからダメなんじゃないかとか色々考えてたけれど、全て杞憂に終わった





ちゃんと、二人の声…二人のパフォーマンスでやりきってくれたのだ。





そのあとは二人が戻ってきて、早着替えという名の人入れ替えを行い、何事も無かったようにライブは進んだ





『Knights』戦が終わり、お礼を言おうと二人の姿を探したが、見つけられないままその場を離れることになった





地味に落ち込んでいると、それに気がついたのか、スバルくんが心配そうに顔を覗き込んでくる





大丈夫だよ、といい前を向けば安心したように微笑むスバルくんと、遠くの方に何故か目を引く女子生徒二人組がいた。






あの人達は…もしかして。






先に昼食を食べていて、と『Trickster』のみんなに声をかけ、私は女子生徒二人組を追いかけた




＿＿＿＿＿＿


＿＿＿



「あ、あの！」




走って少し息が上がっている状態で二人に声をかけると、驚いたように振り返ってくれる女子生徒。



洋服は私と同じ夢ノ咲学院の制服だったから、確実に助けてくれた二人組だろう






「…こんなすぐ見つかるとはね〜。びっくりしたよ」





そんなことを考えていると、身長が小さい方の緑が入った黒髪の人が少しおどけたように私に喋りかける



やっぱり、この二人が…。



違かったらどうしようとかの不安が全てなくなり、張っていた気が緩んだような気がした






「私達に会いに来たってことは、質問しに来たってことかな？」





私が何も喋らなかったからだろう、身長が高い赤がかった黒髪の人が、さっきから全く変わらない笑顔で私に用件を聞いてきた




その言葉にハッと我に返り、背筋を伸ばして『三大華』の二人を見据える




そして頭にはてなが浮かんでいるような二人に、勢いよく頭を下げた






「先、程は！ありがとうございました！！」

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