泡沫の夢であれ【ヒロアカ】 (ページ50)

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Ｎｏ．３３ページ50

「…つかれた。」

「がぅ…？」

「あはは、心配しなくて大丈夫だよ。肉体的には問題ないし。」

駅を降り、人っけのないところまで出てからギンを呼ぶ。歩いてもいいんだけど、流石に疲れてしまった。

何があったかっていうと、緑谷出久に話しかけてから教室に向かったあの後に囲まれたんだ。クラスメイト達にね。

『ウォルク』として話しかけられることはあるけれど、囲まれてワーワー言われるのはあんまりなかったからさ。それに加えて緑谷出久が外に行っちゃうんだもん。そりゃあ疲れるよ。

…まぁ、久々にあんなに多くの人と"会話"したから、楽しかったっちゃあ楽しかったけど。

そんなことを思っていると、あっという間に家まで着いた。ギンから一旦降りてドアを開ける。それにが着いたのか、２匹の鳴き声が聞こえた。

「ただいま」

玄関までわざわざ来た2匹の頭を撫でて、靴を脱ぐ。あーよしよし、後でみんなで散歩でも行こうか。なんて話しかけてからリビングに入る。

まぁその前に腹ごしらえなのだが。カウンターの奥のスペースへと入ってから手を洗う。今日はこないだシズがとってきた魚を調理しますかね。

＿＿＿＿＿＿
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「～っぁ。」

ふわり、とした浮遊感と共に欠伸が出る。
夕御飯を食べ、散歩に行ったら急に呼び出されたのだ。解決して戻ってくると、思っていた以上に時間が過ぎていたらしい。もう既に日付は変わっていた。

「…そろそろ、寝ようかな。」

珍しく日本の夜中に救難信号出されたからね。時間が遅いのは仕方ないんだけども。

ちなみに今回の舞台はシエラレオネ。あそこは内戦状態が続いているからなぁ。地雷も多いし。

そんなこんなで結局今回は地雷もあるし、危険ってことで３匹全員に出動してもらったわけ。ちなみに自分の意見に３匹も賛同しているように頷いていた。

「それじゃあ、おやすみ。また明日。」

リビングの明かりを消し、二階の寝室へと向かう。扉を開け、ふかふかのベッドに飛び込み、そのまま意識を落とした。
今日の被害者の、冥福を祈りながら。