泡沫の夢であれ【ヒロアカ】 (ページ35)

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Ｎｏ．１８ページ35

「まず、自分の「最大限」を知る。」
「それがヒーローの素地を形成する合理的手段」

ピピッと音がなり、相澤消太が持っている計測器には『705.2ｍ』と表示された。すげー。

体力テストなんて久しぶりすぎて平均が分からず、小学三年生が言いそうな感想を脳内で述べると、相澤消太と目が合った。…え。

「なんだこれ！！すげー面白そう(・・・・)！」

「705ｍってマジかよ」

「"個性"思いっきり使えるんだ！！さすがヒーロー科！！」

今まさにボールを手に取りこちらに投げようとしたその瞬間、相澤消太の行動を遮るようにその場がわっと盛り上がった。

…助かったぁ。

流石に自分でもこんな盛り上がってる中、水を差すような真似はしたくなかったからね…。と胸に手を当てると同時に、少し不機嫌そうに相澤消太が口を挟む。

「……面白そう…か。」
「ヒーローになる為の三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい？」

「よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分(・・・・)としよう」

「「はあああ！？」」

お、やっと始まるか。正直みんなには悪いとは思うんだけど、これ親御さんには許可貰ってるんだよね。

ヒーローを育成する場として、人を救う手段なく攻撃に繰り出し大きな怪我、最悪の場合"死に至る可能性が大変高い"とこちらが判断した場合、退学という形になることをご了承ください…ってね。

勿論生徒がいないときに(自分が出向いて)説明したから知らないだろうけど、ここにいる生徒は全員退学させてもいいですよっていう親の許可が降りてるんだよ。

「生徒の如何は先生の"自由"。ようこそこれが、」

「『雄英高校ヒーロー科』だ。」

自由過ぎて時たま大変だけどね！まぁその制度を作ったのは自分なんだけどさ！相澤消太はもっと自分に感謝してもらってもいいと思うよ！