夢の国1 ページ14
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you side
「ほい、チケット」
『ありがとう』
用意していてくれたのだろう。シルクからチケットを受け取って、ゲートをくぐり、大きな地球儀が目にはいる。本当に来たんだな、と実感する。
もう開園時間は過ぎていて、平日だからだろう、人もまばらだ。
『〜っ服買いたい!カチューシャもサングラスも!』
「www逃げねーから安心しろって」
シルクの手を引き、お店へとはいる。ずらりと並ぶグッズに目をキラキラさせてしまう。
いろんな柄のTシャツ…どれも可愛くて悩んでしまう。
『これ一緒に着たい』
「お、いいねぇ」
手に取ったのは一枚のアロハシャツ。赤色で1つのキャラがいくつか印刷されているものだった。実はここに来る前からTwitter等でこのアロハシャツが可愛いと思っていた。
赤色、シルクの色。
「サングラス買ってい?」
『ん、もちろん』
「これどう?」
『www似合ってる!』
「そんな笑われながら言われても説得力ねぇんだな」
なんて言いながらも手に取ったキャラ物のサングラスが気に入った模様。アロハシャツと、サングラスを購入して着替える。
『シルクこっち向いて〜』
「ん!」
一枚、パシャリ。シャツとサングラスをして写真を撮る。いい笑顔。
「行こ、リン」
シルクに手を差し伸べられて、その手を握る。何に乗ろうか、って話をしながら園内を歩いた。
「あれ、シルクとリンちゃんじゃない…?」
夢の国について、三時間ほどたったお昼すぎ。ハンバーガーのお店でまったりご飯を食べていたら、隣の席からそんな声が聞こえた。若い女性の二人組。
「えっ…え、うそ?」
「これ食ったら何する?」
『…んー、ファストパスの時間までまだ時間あるしね』
残っていたポテトを頬張っているシルク、可愛い。
「…じゃ、ちょっと休憩しよーぜ」
『…休憩?』
「行こ」
私の分のトレーも持ってくれて、席を立つ。隣に座っていた女性二人組は、私たちに声をかけようか悩んでいる様子で、あっ、と小さく声が聞こえた。
『しーっ』
二人の横を通り過ぎる時に、人差し指を立て自分の唇に当てた。黄色い声が上がって、少しだけ視線が集まったけど、私達はその場を後にした。
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kiki(プロフ) - YOさん» YOさま、のろのろ更新になりますが、更新していけるよう頑張ります!コメントありがとうございました! (2019年10月22日 15時) (レス) id: 63f36c01d5 (このIDを非表示/違反報告)
YO - 続き楽しみにしてます! (2019年10月16日 2時) (レス) id: 2315e9de02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiki | 作成日時:2019年8月31日 8時