7話 ページ8
菜月side
この緊張した中、どんな話がされるのか色んな考えをめぐらせる。
学園長「お主には、ここ忍術学園で...」
どんな言葉が続けられるのかわからず、部屋にいる全員が息を飲む
学園長「....事務員として働いてもらう!」
その瞬間、緊迫していた空気がなくなり、みんながいっせいにひっくり返る。
そりゃあそうだろう。
こんな突飛なことを急に言われたらそんな反応になるのも仕方がない。
菜月「あの、働くということは...」
そこまで言って言葉につまる。
しょうがないだろう、帰して貰えないというのが今の現状なのだ、こんな知らない場所で働けと言われたらこうなるだろう。
だが、そんなこと気にしていないかのように大川さんは言葉を続ける。
学園長「疑われているお主を、ほいそれと帰す訳には行かんのじゃ。
それに、帰る場所がないのじゃろう?」
そう言われて、確かにこのまま外に放り出されても困ってしまうことに今更ながら気づく。
菜月「まぁ、それはそうなのですが…」
不安そうな顔をした善法寺くんや、尾浜くんの顔が見える。
その中でも1人、とても嫌そうな顔でこちらを見てくる鉢屋くんに少しムカついたのは仕方がないだろう。
菜月(こっちだって好きでここに留まるわけじゃねーし!そんな嫌な顔されても、こっちのが嫌だわ!)
そんなこんなで、事務の仕事と他の職員の方への挨拶は、明日からになるらしく、今日は部屋に案内をされるらしい。
とりあえず、今は尾浜くんと鉢屋くんに部屋に案内をしてもらっている。
三郎「はぁ、こんな得体の知れないやつをこの忍術学園に置くなんて、何を考えていらっしゃるんだ...」
勘右衛門「まぁまぁ、あの方も何か考えがあるんだろ?」
三郎「何か考えていたら、私達の5年長屋の空き部屋に住まわせたりしないだろう...」
そうなのだ、何を隠そう、私の部屋はこのふたりと同じ建物で、近くの空き部屋になったのだ。
大川さんは、顔見知りが近くにいた方が何かと頼りやすいだろうと、気を利かせてくれたのだが、
菜月(気まずすぎる....はぁ、あの大川さんって人、ちょっと気を使うとこズレてるよなぁ...好きで君たちに関わったわけじゃないのにこの言われよう...はぁ、ストレスでいつか倒れるわ...)
そう思いながらも、2人の後ろをついて行く。
そういえば、大川さんが最後に、気になることを言っていたがなんだったか、この短時間で頭から抜けてしまい、20歳にも関わらず歳だなぁ、と感じるのだった。
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零(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年7月26日 20時) (レス) @page15 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なほなっつ | 作成日時:2022年2月12日 22時