3 ページ43
「切り抜けなくていいんじゃないですか?」
「は?じゃあどうしたらいいとよ⁉︎」
普段は感情の起伏のないタイプなのに、打ち合わせの時間も迫っていて、声が苛立ってる。
完全にやつあたり。
「そこは素直に謝るべきではないですか?こちらのミスです。お客様に非はありません。」
そう真剣な顔で、臆せず言い放った。
そうやんな…
社会人、何年もしてると、変に上手く立ち回ろうとする。
迷惑かけたら謝る。それが、当たり前のことやん。
結婚式を任せる相手が“信用できん”なんて、あったらアカン。
目の前のモヤが、すっきり晴れた気がした。
「名前、何やったっけ?」
「小瀧です。」
ネームプレートを持ち上げて、ニッと笑った。
「小瀧くん、ありがとう。君の言う通りや。危うく、信用失うとこやった。」
「よかったです!」
そう言うと、肩をすくめて笑った。
本日のスケジュールボードに目をやる。
あと30分で一件目。
外部からの搬入を表す青い文字が目に入る。
“ドレスの搬入“
ちょうど昨日、新しいドレスが入っとる。
「なぁ、小瀧くん。ついでに手伝ってもらえる?」
結局、後ろのお客様に事前に電話を入れて、正直にミスを謝った。
「全然いいですよ?」
ケロリと笑ってくれるお客様。
ホッと胸を撫で下ろす。
「お詫びと言っては何なんですが、前回ドレス、まだ迷っていらっしゃいましたよね?実は昨日搬入されたばかりの新しいドレスがあるのですが、よろしければ、ご覧になりませんか?もちろん試着もできますので。」
結局、予定通りの時間にいらっしゃって、ドレスの試着を楽しんでもらうことができた。
「ドレス、決まりました!」
嬉しそうに打ち合わせに現れたお客様の後ろで、小瀧くんが力強く頷いた。
これが、俺と望の出会い。
477人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
7129(プロフ) - ゆいさん» メッセージ、ありがとうございます!青桃描くの初めてなので、ゆいさんのお好みに合うか心配ですが…青くんのかっこよさが伝わればいいなぁ〜と祈ってます!!明日、緑くんの過去も、1の方に投稿するので、お好きなら覗いてやってください♪ (2022年5月1日 20時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 私も実は青桃密かに楽しみにしていたので、めちゃめちゃ嬉しいです!!💕青さん、もう既にいい男…桃ちゃんを幸せにしてあげてほしいです😭更新楽しみにしています。 (2022年5月1日 15時) (レス) @page40 id: 127582e3c7 (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - カドケシさん» コメントありがとうございます!!キュンキュンしてくださって嬉しいです♪青桃もちゃんとストーリーはあるのですが、私にとって青桃って一番書くのが難しく、うまくまとまってません…せっかくコメントいただいたので、がんばって形にしてみます!! (2022年5月1日 6時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - みさきさん» 投票済なのに星押してくださるなんて嬉しすぎます!!ありがとうございます♪私の脳内はもちろん赤緑のほんわかと、7人のわちゃわちゃで占められてます!緑くんの過去パート、がんばって書いてみます!書けたら投稿するので、また読んでいただけたら嬉しいです! (2022年5月1日 6時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
カドケシ(プロフ) - すっごく楽しくてキュンキュンするお話ありがとうございます!質問なのですが、このお話の青桃の様子を書くご予定はありますか?できれば読んでみたいです!よろしくお願いします。 (2022年5月1日 0時) (レス) @page39 id: 05636aee53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:7129 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時:2022年4月16日 18時