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「神ちゃん、」
大好きな声に目を開けると、朝の光とぽかぽかの体温に包まれる、幸せな朝。
こんな幸せ、あってんな。
毎日それを噛み締めてる。
「しげさん…おはよぉ…」
「今日も好きやで？昨日より好き」
「俺も…」
しげさんの唇が近づいてきたから、そっと目を閉じたところで、
「神ちゃん、おはよーさん！」
朝ご飯兼経理担当が、ドアを開けた。
「あ！ごめんごめん、お取り込み中やった？ええなぁ、朝からアツアツで。おー、羨ましい。はぁ…淳太くんはいつ振り向いてくれるんやろな？笑 早よ二人で沖縄行きたいんやけど。なぁ、どー思う？」
一気に捲し立てると、イヒヒって笑うて、肩をすくめた。
「羨ましいか。ほんなら、見せつけたろか、神ちゃん…」
あっくんの前でキスを再開しようとするから。
そのでっかい口を両手で押し退けてベッドから飛び出した。
「照史くん、おはよぉ。いつも朝ご飯、ありがとぉ」
「夜はラーメンがええなぁ」
「ええよ。今日はあっくんのリクエストな」
あっくんに料理を教わり始めて、最近は夕食係を任せてもらえるようになった。
みんなのために夕食を作る。
これも、幸せ。
2人で階段を降りると、トボトボと後ろからついてくる小さな足音。
「しげさん、行こ？」
振り返って手を差し出すと、そのまんま抱きかかえられる。
「ちょっ！階段危ないから」
「大丈夫。そのために鍛えとるから」
「わかったから！ちゅーするから下ろしてっ！」
リビングからの視線には気づかないフリして、微かにふれるだけのキスを落とす。
「うふふ。好き！」
結局、お姫様抱っこのままリビングに連れてかれる。
「ほんま…しげ、そこまで甘々になるとは」
「今までの呑兵衛はどこ行ってんなぁ」
「ま、幸せそうで何よりや」
「「いっただっきまーす」」
手を合わせる音がバラバラに響いて、
俺たちの幸せな朝が今日も始まる。
fin.
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作者名：7129
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時：2024年3月25日 19時
