西の探偵が恋をした (ページ19)

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「なぁ、神ちゃん。パフェ食べ行かへん？」

早速翌日朝一で誘う俺、なんて単純な男。

「ほんまですか⁉︎」

すでにはしゃいだ声。

「しげさんも甘いもん好きなんでしょ？嬉しいです」

なんて言いながら、新品の革ジャンを着るとお出かけの用意完了。

いやいや、甘いもん好きとかどういうことなん⁉︎むしろ食べへんし！
犯人と思しきヤツに目をやると、寝起きなのに、腹が立つほどのイケメン。
起きてめんどくさいことになる前に、神ちゃんの手を引いて、事務所を出た。

目の前で幸せそうにパフェを頬張る神ちゃん。
それを目の前で眺めてる俺は、もっと幸せ。

「しげさん、もぉ食べないんですか？」

正直、この量はしんどい。
せめてあっさり系と思ってわらび餅と抹茶のパフェにしたけど、一向に減らないグラスの中のクリーム層。グラスの半分以上はまだ残っていて、げんなりする。

「しげさん…」

上目遣いで、見つめられて、俺の心臓の音が速くなる。

「一口もらってもいいですか？」
「あ、え、ええよ！もちろん！食べたいだけ食べや？」

1/3ですでに胃もたれしてる俺は、喜んでグラスを差し出した。