西の探偵が恋をした (ページ18)

今日:107 hit、昨日:183 hit、合計:68,175 hit

18 ページ18

「りゅーせぇ！」

「ちょっと来てぇ」

階段の下から聞こえた、俺の大好きな澄んだ声。
呼んどるんが、俺やなくて流星の名前なんがおもろくないけど。
流星はもともとパーソナルスペースが狭い。
つまり、人との距離が近い。
それは、神ちゃんにも例外ではなく。

2人で部屋から出てくることも多いし、ソファに並んで座ってると思ったら、見つめ合ったり、微笑み合ったり。
流星が神ちゃんの頭を撫でたりしてることも。

俺が知らない話を、流星にはしてるんかと思うと、流星が神ちゃんの一番の理解者みたいでモヤモヤする。

「ええなぁ、同い年…」
「しげも一個しか変わらんやん」
「せやけどさぁ〜、」

俺らしくない。
こんなはっきりせえへんの。
それでも流星は、バカにしたり笑ったりしない。ほんまええヤツ。まじええヤツ。

「そんなしげに朗報やで」

「駅前の喫茶店のチョコバナナパフェ、めっちゃ気に入ってたから、連れてったってや」

最重要極秘情報を教えてくれる。
そら、まあ、神ちゃんが喜ぶんならいくらでも連れてくけど。

ケバブとパフェ。
ケバブとパフェ。
ケバブとパフェ。

チョコバナナパフェ。
チョコバナナパフェ。
チョコバナナパフェ。

新たな情報を頭の中にしっかりと記憶する。