Colorful stories 14 （W.短編集） (ページ9)

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「おいっ！お前！俺のともから離れろやっ💢」
「と？とも…？」

大ちゃんがのんちゃんの首根っこを掴んだかと思うと、引き剥がしにかかる。
もちろんのんちゃんは、唖然としたまま引き摺られるように立ち上がるけど、全く状況が飲み込めてない。
横からは流星の低い笑い声。助けてや！って睨みつつ訴えてみても、おもしろそうに片方の口角を上げるだけ。

「お前が噂の小瀧やな？この子は俺のもんやから、今後一切見んな！触んな！話しかけんな！」
「それは無理やな、教育係やし」

俺のツッコミなんて、今の大ちゃんには聞こえない。

「しゃーなしともをお前の教育係にしてやったけど、その前に俺の恋人やからな！18年も前から結婚も約束してんねんからな！」

「お前の入る隙はないから、今すぐさっさと諦めやっ！！」

みんなの前では言葉だけやったのに。
ぎゅうっと抱きしめられると、首にこっそりキスされて、

思わず顔が熱くなる。

「神ちゃん、真っ赤」
「うっさい、わかってる」
「神ちゃん先輩…」

めちゃくちゃ元気ない声。
そら、社長にあんなふうに言われたらびっくりするよなぁ。
我が恋人ながら、なかなかの独占欲の八つ当たりに、申し訳なさが込み上げてくる。

「のんちゃん、ごめんな？びっくりしたやろ」
「あれ、この課の名物やから、気にせんとき？」

のんちゃんの様子に、流星もさすがにフォローに加勢してくれる。