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「神ちゃんせんぱ〜い♡」
語尾に絶対ハートついてる。笑
のんちゃんの「神ちゃん先輩♡」が課内に響き渡ると、またくすくす笑い声が上がる。
「神ちゃん、保育園の先生やん」
「ペットと飼い主やろ、あれ」
おい、聞こえとるからな。
流星もあっくんも、出勤初日から始まったコレにさすがに呆れ顔。
データの保存場所、
紙媒体の取り扱い、
電話の内線の仕方やら取引先への電話、
備品の場所まで。
気づいたことを気づいた時に教えてく。
取引先にも連れてくから、午後からの挨拶回りの準備を整えないといけない。
相手のあることは、丁寧であればあるほどいいと思ってる。
それが伝わればええなぁ、
なんて。
俺も先輩になったんやな〜なんて張り切ってしまうところは、我ながら単純だと思う。
「一人でこんなに担当するんですか？」
「そうね。けど基本二人組やから。のんちゃんは俺の担当一緒に持つから。時期によるけど、もうちょい増えるときもあるから、ちゃんと進捗状況とかメモっとかないと後で困るで？」
「あと、雑談の中で出た情報は、忘れるからメモっとくこと。ご家族のこととか、ご趣味のこととか。メモできるもの、ある？」
「ほえぇ！営業っぽい！」
取り出したのはもちろん、うちの社のグッズ。
できるわ、この子！
「神ちゃんせんぱ〜い♡」
流星と3人で休憩スペースに向かう。他の課との交流の場でもあるし、息抜きも必要やし。これも仕事、仕事。
歩きながらしがみついてくるのんちゃんは、体を折り曲げてめっちゃしがみつきにくそう。笑
流星はすぐ肩に肘置くし。すぐそこの自販機が遠い遠い。笑
「のんちゃんってさ、何センチあるん？」
「184センチです！自動販売機とおんなじです」
「やっば！流星よりでかい人初めて会った」
「神ちゃん、フィット感半端ないな」
「これでも170あんねん！お前らがでかいだけじゃ」
デカすぎる二人に挟まれてちっさく見えるん複雑やし、見上げると首は痛いし。
「場所変わらん？」
「いいっすよ」
「無理」
「こっちならええよ」
「流星さんばっかずるいっす！俺も神ちゃん先輩のとなりがええもん！」
こんなやりとり繰り返しながらも二人して両脇固めるの、ほんまやめてほしい。
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作者名：7129
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時：2023年11月27日 20時
