Colorful stories 14 （W.短編集） (ページ47)

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はぁ………

長いため息。
四六時中3日も付き纏われれば、幽霊やって疲れるわけで…

はぁ………

何百回目かのため息をついたところで、

「ゆーれいくん♡」
「ゲ」
「おはよ♡」

振り返ればどうしたことか。
目の下にはふとひっどいクマ。

「おい、ひどいなその顔」
「へへ、昨夜考え事してたら、一睡もできひんくて…」

このアホが眠れないほどの考え事。
つい訊き返すと、

「俺とゆーれいくん…」

「イチャつかれへんっ！！！」

絶望の顔。

「…はぁ⁉︎」
「どう考えてもできひんのよ！手も繋がれへんし、キスもできひんし、それに」

嫌な予感。

「おい「セックスできひんのやぁ…泣」

どうしたらええんや…その場に崩れ落ちると、涙と鼻水をダラダラと流し続ける。

コイツ…ほんまもんのアホや…

「別に…付き合うたからってセッ…スが全てやないやろ」
「付き合ってくれんの⁉︎」
「そうやなくてっ！」

慰めなきゃよかった。
一瞬で後悔させてくれる、このアホ男…

「仕事行きたない〜」
「行け！そして帰ってくんな」
「あぁ、離れ離れ嫌やぁ〜」

触れないくせに抱きつこうとするの、びっくりするからやめてほしい。

「清々するわ！」
「ええ子にしててな？」
「悪霊舐めんなよ、帰ってきたら、俺連れてきたこと、後悔させてやるからな」