Colorful stories 14 （W.短編集） (ページ4)

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大ちゃんのために作ったご飯はあっという間に全部平らげてくれて、

浴室にパジャマ用意してたら、大ちゃんが後ろから抱きついてくる。

「今日はどれにする？」
「くすぐったいって」
「ん〜、癒し」
「ミルクは？」
「ええかも。落ち着く、ともの匂い」

入浴剤を投げ入れるのは、いつも大ちゃんの仕事。

まあまあ大きい浴槽とは言っても、大の大人が二人入ればそこまで余裕はないわけで、距離は結構近い。

向かい合うより抱っこしたい派の大ちゃんに、すぐに捕まって、お風呂ではバックハグ。
肩に乗る顎がくすぐったい。

「ほいでな？昨日ともに聞いてもらってた流れんとこな、」
「何回も噛んだとこ？」
「そこそこ。言おうと思ったら、昨日のドツボ地獄思い出して、笑いそうになってん」
「やば。で？どうなったん？」
「そしたらちょうどテレビの取材のカメラみっけてもうて！めっちゃ大手やしさぁ。もし夕方のニュースで流れたらと思ったら、緊張と緩和がほんまフィフティーフィフティーでな」
「うん…」
「で、結果！うまくいきましたー！」
「よかったなぁ〜！お疲れさん。その時の言葉で話せるん、ほんますごいわ」

感情を乗せた言葉は温度があって、大ちゃんらしい。
二人でいると、おしゃべりは尽きない。