Colorful stories 14 （W.短編集） (ページ3)

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「おかえり」
「ともやぁ」

抱きつくと、肩にもたれかかる。
今日は「手洗い！うがい！」って言わない。甘やかしてあげる日やもん。

「ふふ。大ちゃん、くすぐったい」
「あ、うがい…！」

言わへんと自分からやるん、小学生みたい。笑
キスした後に慌てて離れたかと思うと手を引かれて洗面台へ。
並んでうがいして。
次に並んで手ぇ洗おうとしたところで、泡まみれの手で手の甲を撫でられる。

「大ちゃん」
「ん？」

爽やかなのに、白々しい顔。
そんな顔しても騙されへんし。

「えろいさわり方やめて」
「そんなつもりないねんけどなぁ〜」
「そんなつもりなくてもダメ」

睨みつけてもダメージ0。むしろ嬉しそう。笑

「はぁ〜、癒される」

笑った顔は、やっぱり疲れてる。

「今日、唐揚げにしたから、早く食べよ？」
「マジで？」
「ニラスープ付き」
「さいっこうやんっ！」

そうそう。見たいのは、その笑顔。
大ちゃんには笑ってて欲しいもん。

繋いだままの手を引いて、唇を合わせる。

「イチャイチャするんは、後でな？」

「明日は休めるんやろ？今日はゆっくりしよ」

俺からこんなこと言うことないから。
めちゃくちゃびっくりした顔。

キスのお返しくれたと思ったら、優しいすぎるくらいの、俺だけに見せる顔で笑ってくれる。

やっぱ好きやなって、この笑顔見るたびに思う。

大ちゃんとの時間は、

甘くて幸せで、

めっちゃ穏やかで。

再会して以来、幸せの絶頂がずーっと続いてる。