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「少しは伝わった？」
「めっちゃ伝わった。ホッとした」
「ほんならよかった、」
おそろいのボディークリームの匂いを纏って、シーツを替えたばかりのベッドに入る。
「実はな？樹、心配してくれてん」
素肌すり寄せて、すぐ目の前には穏やかな顔。
「え？何かあったん⁉︎」
「ドラマの話になってな？実は俺…ごめんな、見られてへんくて。見てへんのに誤魔化して感想なんて言われへんし、正直に言うてん、見てへんって。そしたら、心配してくれて、現場でのしげの話いろいろ教えてくれて」
「絶対大丈夫って慰めてくれてたんよ」
現場でよくするメンバーの話。
俺たちのことを知ってた樹とは、神ちゃんの話も多少…どころか結構惚気聞かせてたわけで。
「俺やって、ずっと不安」
「女の人の方がよくならんかな、とか。俺より好きな人できたらどうしよう、とか」
「んなわけないやん！」
「うん、わかってる。しげはそう言うてくれると思ってるし。けど、不安ってさ、自分じゃどうしようもないやん？」
「やからさ、俺、つらいときはちゃんとしげに言うし、ちゃんと甘える」
「しげも言ってほしい。けど、言われへん時もあると思う」
「そん時はさ、いっぱいシ よ？」
「俺の気持ち伝わってしげが安心するまで相手するし」
「…かっけー」
「めっちゃカッケー、俺の神ちゃん」
「知らんかった？」
そう言いながら、ボロボロと流れる涙を拭ってくれる。
「敵わへん」
「お互いさまな」
「へへ。最高や」
「とんだバカップルやな」
ゲラゲラ笑うと、
「どうする？もう寝る？」
その顔、その声。
神ちゃんも甘えたいんやなって。
俺やって、もっともっと神ちゃんを感じたい。
「もっかい」
「ええよ」
シーツ、乾燥機にかけといてよかった。
手を絡めると、柔軟剤の匂いのするシーツに二人で沈んだ。
fin.
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作者名：7129
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時：2023年11月27日 20時
