このリングに願いを込めて (ページ45)

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二人でチャーハンと棒棒鶏、ニラのスープ作って食べて(きゅうり嫌い、まだ言えてへん…)
風呂入ってる間に皿洗いしてくれてたから、
神山くんが風呂の間に、洗濯物を片してしまう。

いつまで続くかわからない同棲生活、正直先のことなんか考えたくもない。味わわな損！損！
久しぶりにとゲーム機のコントローラー出してみたりするけど、なんかそんな元気もないなって、そのまましまって。
無心にドライヤーかけてみても、珍しく体にクリーム塗ってみても、一向に神山くんは風呂から出てこない。

「遅ない…？」

気づいた途端に、嫌な想像ばかりしてしまって。

「神山くん！」

「神山く〜んっ」

呼んでみても返事はない。
今日まで入院しとったんやもん、

溺れとったら…
倒れとったら…

居ても立っても居られなくて、慌てて脱衣所のドアを開けると、鼻歌が途切れて、

「うおっ、ビビったぁ」

バスタオルで体を拭いていた手が止まって、キョトンとしている。
後ろ姿が、めちゃくちゃ白くて柔らかそうで、
おんなじ男なのに、全然俺とちゃうくて…

「あ…ごめ、倒れてへんかなって」
「だいじょぶです」
「あっ、ごめんな、そんなつもりはなかってんけど、、あの、」

好きやけど。
恋してるけど。
まさか男の身体にここまで反応してしまうとは…

目が離せないけど、見てるわけにもいかず。
わかるやすく目を逸らしてしまう。

「そんな反応されると、ちょっと恥ずいです」

バスタオルで隠すと、脱衣所から俺を押し出してドアを閉めた。