記憶 (ページ42)

今日:11 hit、昨日:49 hit、合計:46,056 hit

3 ページ42

砂浜に広がった浴衣に膝をつく。
抱きかかえると、しがみついて泣きじゃくる。
きっと、あの時はもっと泣いたんやろう。
誰か、そばにいてくれたやろうか。それとも、一人でずっと泣いてたんやろうか。あの2年間の神ちゃんを、俺は全く知らない。

袖に通したままの浴衣は、神ちゃんの背中を隠してくれる。その浴衣に隠れるように、腰を持ち上げると、張り詰めた自身を、神ちゃんのソコに当てる。

首に腕を回すと、顔を隠すように肩口にうずめる。繋がってる間の顔を見られたくないらしい。
そんな仕草も首にかかる熱い吐息も、余計に煽られてゾクゾクする。

「いくで」

こくりと頷いたのを確かめると、持ち上げていた腕の力をそっと抜く。

「ゔ、、ん、、」

昨夜も俺を受け入れてくれたソコはまだ柔らかくて、離さないとでも言うように、絡みついてくる。

「好き、大好き」
「ん」
「信じてくれる」
「うん、」

俺の言葉に上げた顔を覗き込むと、
蕩けた顔で、さらに目尻を下げて笑う。
やっぱり笑ってる神ちゃんがいっちゃん好きやな、なんて神ちゃんに笑われそうなこと考えて、一人照れくさい。