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10＊ ページ17
「しげ…」
目が合ったまんま、
なかなか次の言葉を発さない俺から、しげは耐えられないとでも言うように目を逸らした。
その姿が、あまりにも恋人らしい温度で、
2人きりの空間に、
緊張が走る。
息を呑む音も聞かれちゃってる気がして、
そしたら余計にドキドキ心臓が鳴って…
頭ものぼせちゃって思考停止。
「俺も、好き」
たった5文字を発するのに、何分かかったんやろう…
5分かも。
もしかしたら、ほんの10秒かも。
「まじ…で？」
目尻を下げて、情けない声を上げると、
肘のあたりで乱暴に涙を拭った。
男同士やから、とか
高校生やから、とか
付き合ってまだ短いから、とか
そんなやなくて。
ゆっくりゆっくり進む、俺らの関係。
やって、初恋やもん。
しげのこと、大好きなんやもん。
大事に、めっちゃ大事にしたいやん？
たぶんしげも、おんなじ気持ち。
そう思えるのは、めっちゃ幸せなこと。
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作者名：7129
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時：2023年7月10日 18時
