記憶 (ページ13)

今日:40 hit、昨日:34 hit、合計:46,036 hit

6＊ページ13

もともと出不精…てかめっちゃインドア派やし。休みの日はゲームばっかしてたから、こんな過ごし方もええなぁ〜なんて思ってたのに。

「俺、実は初めてやねん」
「え⁉︎マジ⁉︎ココ、来たことないん⁉︎」
「んーん。初めてなんは、“デート”」

その言葉に、若干フリーズ。
そっか、付き合ってんねや…
その現実、わかってはいたけど、改めて言葉にされると意識してしまって、向かい合ってるのすら照れ臭くなってきた…

「俺も、初めて。付き合うのも初めてやし」
「まじで？やった」

ポテト咥えたまんま、ガッツポーズ。

「行儀悪い！ほら！飲み込んでから喋りや？」
「オカンやぁ〜」
「ちゃうやろ！つきっ、…あってんね、やろ、」

なんなんそれ⁉︎
ずるいってぇ！

ボックス席に響く嘆きとともに崩れ落ちるしげ。

「しげが悪いねんで？そんな…」

「意識…させるようなことさぁ、言うやん…」

しげの照れたような笑顔。
かわいいなぁって。
二人でいるの、悪くないなぁって。

俺、
どんどんしげに惹かれてる。