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「え⁉︎」
「あっ、ごめん。アイツらが早よ入りたいからって押し込まれて…」

申し訳なさいっぱいの重岡さん。
目が泳いでる。

狭い浴室には、洗い場は1人分。
隣どうぞ、なんてできひん。
だいたい、こんな格好で、俺が無理!

「あっ、すぐ入るんで、ちょっと待っててください。」

恥ずかしいけど、重岡さんが向こう向いて服脱いでる隙に、一気にお湯をかぶって浴槽に逃げるように向かう。


「どうぞ…」
「ほんまごめん。」
「いえ…俺、お風呂長くて。こっちこそすみません…」

重岡さんは、頭からお湯を勢いよくかぶる。

そんなとこに服置いて…
水飛沫が岩場に放り投げられた服にかからないか心配で、気になってしまって。
目を向けた時に、重岡さんの背中がふと視界に入った。

いつものスーツ姿からは想像つかないくらい、逞しくて男らしくて。
慌てて、霞む月に目をやる。

背中から聞こえる水の音に、どうしていいかわからなくなって、邪念を払うように目を瞑った。



「何しとるん?笑」

すぐ隣から声が聞こえて、驚いて目を開く。
月見てたと思ってた、と、重岡さんは頬にくしゃりと皺を寄せて笑った。

「わかるわ。このまま眠れたら最高やろな〜。」

そうですね、なんて上の空の相槌。

いやいや、眠れるわけない。
隣に好きな人。
しかもそんな体見せて。

心臓に悪いことこの上ない。

顔が熱いのは、温泉のせいじゃなくて。
何とか落ち着かせようと息を吐くと、水面がゆらりと揺れた。

「ごめん、嫌やんな。俺、先に上がるわ。」
「嫌ちゃう…」

立ちあがろうとするその手首を掴む。
無意識だった。もうほとんど反射。

俺の頭も体も、重岡さんといたいって言ってる。

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1000(プロフ) - 7129さん» よかったです…!ちゃんとできてますよ!更新頑張ってくださいね! (2022年2月11日 22時) (レス) id: c9c3bdbfa2 (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - 1000さん» 早速今、レスを押してみてビックリ!今初めて知りました!ありがとうございます!! (2022年2月11日 17時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
1000(プロフ) - 7129さん» 直していただければそれで結構です!不慣れということでもう一つ、コメントに返信するときはレスを使うといいですよ! (2022年2月10日 22時) (レス) id: c9c3bdbfa2 (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - 1000さん!教えていただき、ありがとうございました!不慣れで、気づいていませんでした…。助かりました!! (2022年2月10日 16時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
1000(プロフ) - オリフラ立っておりますがこちらオリジナルでしょうか?俺自身この界隈を良くわかっていないので違ったらすみませんが、版権物、実在人物のお名前を使ったものであればオリフラを取っていただけると幸いです。 (2022年2月9日 12時) (レス) id: c9c3bdbfa2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:7129 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129  
作成日時:2022年2月5日 17時

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