君と僕との物語（JW赤×緑）

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お風呂でぽかぽかにぬくもっただいちゃんは、最高の湯たんぽ。



「ともくん！あし、つめたい！」
「やから、あっためてやぁ、」
「おれがひえるやん！」


なんて言いながら、さすが男の子。
抱きしめてくれようとするんやけど、なんせ腕の長さが足りひんくて。
俺の肘を、ちっちゃい指で、ぎゅっと掴む。


子どもの頃ってこんな感じやったっけ？
布団に入って20秒？30秒？とにかく1分経ってへんのに、わかりやすく瞼が降りて、抵抗
虚しく、スースーと寝息が首筋にかかり始めた。


「くすぐった、」


独り言なんて言うタイプちゃうのに。
部屋に誰かがおるのが、あったかくてくすぐったい。
ま、5歳児やけどな。笑


寝てる間に、だいちゃんを観察する。

どこの誰かもわからへんのに、だいちゃんとおるとしっくりくる。
真っ黒な髪、まつ毛、おっきな唇。
じいちゃんが撮ってくれた俺のちっさい頃の写真を思い起こすと、見た目は真逆。
色素薄くて、髪も長かったもんな。女の子みたいって言われてたらしいし。


「へへ。だいちゃん。おやすみ」


布団を肩までかけてやろうと、しがみつく腕を外すと、その指がさらに強く食い込む。


「と、も…いかん、で、、、」


目尻から涙がスーっと流れ落ちた。


大切な誰かと別れてしまったのかもしらん。
こんなちっさいのに…かわいそうにな…



「大丈夫。ここにおるよ？」

抱きしめて頭を撫でると、体の力が抜けて、また穏やかな寝息を立て始めた。

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