水色

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「俺は、どこでも仕事できるけど、ハマちゃんは、自分の店抱えとるやん。美容師さんが離れたら困るし、変な噂立ってお客さん離れたら、生活にも将来にも関わるわけやんか。やから、」
「しんどかったなぁ、ホンマにこれでええん？ハマちゃんとより戻す方法、探した方が、」
「ハマちゃん、ほんまにがむしゃらにがんばって、やっと持った自分の店なんよ。…大切なもの、奪うわけにはいかへん。それに、…これからはしげが笑わせてくれるんやろ？」

「当たり前やん！ということで」


今日からお泊まりな？
なんて、爽やかに言い放つ。

「は？」
「俺は神ちゃんとおりたいし、神ちゃんは寂しいから俺とおったらええし。ほら、一石二鳥やん！」

なんか調子良く乗せられてる気がするけど、それでもええか。
隣やから、荷物は持って来おへんでええし。
しげとおったら楽しそうやし。


なんて、気楽に考えてた俺、ほんまアホ。




しげとの二人の時間は、絶えずボケて笑って。
しゃべって笑って。

だと思ってた。
まさか、こんなに甘いなんて。

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