34 ページ34
「一生て…」
「運命やもん。俺はそんくらいの気持ちやから、知っといてな?とりあえず、バームクーヘン、切ってくれへん?この前切ろうとしたら、ボロボロ崩れてん。」
「しゃーない。行くで?」
ドアを開けて外を覗くしげ。
意外と心配性?過保護?なんかな。
そんなん言うたら、きっと
「神ちゃんやからやで?」
って言うんやろうな。
「しげ…」
冷凍庫から出したばかりのバームクーヘンは、切ろうとしたらしい切り込みが何箇所かあって、周りがボロボロと崩れ落ちてた。
どうやったら、こんなんなるん?
「神ちゃんがおらなあかんみたい♡」
「ちょーしのんな」
「てへ♡」
手刀でチョップ。それすら嬉しそうなこのかわいい柴犬、どうしてやろうか。
「切っとくから、しげはお茶入れて?」
「麦茶でええ?」
「紅茶とか期待してない」
ヒャーヒャー笑いながら冷蔵庫を覗き込む。
「しげっていつも楽しそうよな?」
「真面目な話、神ちゃんのおかげ。神ちゃんとおるだけで、俺、幸せなんやもん」
「俺も…しげとおると、楽しい、とは思う」
よかった、って笑うしげは、ちょっと大人な顔。チョケると思ったのに。
新たに知ったしげの一面。
きっと俺しか知らない顔。
なんだか心が騒ついてるのには、気づかないフリ。
だって、俺はハマちゃんのことが好きなんやから。都合よく、好きて言うてくれる人に縋るなんてズルいこと、絶対にしたくない。
425人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はみちゃん(プロフ) - お互いに書くと描くだけど、刺激しあえてとてもよい縁をいただけました🥰こちらこそこれからもよろしくね💚🫰🏻 (2022年11月20日 10時) (レス) id: 953c15c47b (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - はみちゃんさん» がんばってる所を描くとはちょっと違うんだけど、最後に赤くんに最高の幸せが降り注げばなぁとこんな形にしてみました💚二人の関係はこのままいってほしい!はみちゃんの絵と感想のお陰で、毎日の更新すごく楽しかった💕これからも仲良くしてね🥰 (2022年11月20日 9時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
はみちゃん(プロフ) - あの時の感想がこうしてお話になっているのに感動してます……✨7ちゃんありがとう!!頑張って精一杯アピールしてるのに気づいて貰えない赤くんが幸せになってとてもとてもよかった。なんとお礼を言ったら良いのか😭素敵な作品をありがとうございます🥰 (2022年11月20日 9時) (レス) @page48 id: 953c15c47b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:7129 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時:2022年10月29日 17時