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「神ちゃん、こっち」

腕を引かれて向かうと、そこには俺が大好きなシャインマスカットがたわわにぶら下がってた。


「しげ!俺、果物狩り自体初めてやねん!めっちゃ嬉しい!ありがとぉ!」
「よかったわ。楽しもな?」

ほら、また頭ポンポン撫でてくれる。
しげに彼女ができるのも遠くないやろうなぁ、なんて寂しくなるけど、さっきのしげの言葉があるから、落ち着ける。
ほんま俺、重たい彼女みたいやん。笑




直感で選ぶタイプのしげと、熟考に熟考を重ねるタイプの俺。だいぶと待たせとんのに、嫌な顔一つせん、それどころがニコニコ待っててくれる。

「ほんま、なんでしげのことフッたんやろ、彼女たち。わからんわ」
「ほんま?」
「今だってイライラせんの?俺こんなに待たせとるんに」
「神ちゃんもそんなんでイライラせんやろ?」
「ま、そやけど」


俺、そっち側ちゃうし。


「好きな子の楽しそうな姿とか、見てて幸せしかないわ」
「ほら、やっぱしげはええ男よ」
「……」

ジト目で見て来る。疑ってんな、俺の言うとること。ほんまにそう思ってるのに。

「神ちゃん、あっちのカフェ、パフェあるねんて」
「ぷっ、」

思わず吹き出す。
不機嫌な顔して、言うてることは優しい。最近のしげは百面相でおもろい。


「神ちゃん、何笑うとんねん!」
「しげの顔がおもろいからやん」
「神ちゃんのせいやろ!」


言いがかりつけつつも、しっかりと腕をひいて連れてってくれる。



直売所の端の、手作り感満載のカフェ。


「俺、シャインマスカットのパフェ」
「お昼食べてないやん」
「夜ちゃんとお野菜とお肉食べるから!」
「じゃ、俺も巨峰のあんみつ」
「しげもやん!笑」
「彼女に合わせとんの!」
「わかったわかった。ありがとぉ、彼氏さん。夜は野菜たっぷりカレー作ったるから、うちな?」

実はスイーツ食べる気満々やったしげがかわええ。笑
今日の夜もしげと過ごせることを楽しみに、パフェが来るのを待った。
いつのまにか、不安は、心の隅に追いやられてた。

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はみちゃん(プロフ) - お互いに書くと描くだけど、刺激しあえてとてもよい縁をいただけました🥰こちらこそこれからもよろしくね💚🫰🏻 (2022年11月20日 10時) (レス) id: 953c15c47b (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - はみちゃんさん» がんばってる所を描くとはちょっと違うんだけど、最後に赤くんに最高の幸せが降り注げばなぁとこんな形にしてみました💚二人の関係はこのままいってほしい!はみちゃんの絵と感想のお陰で、毎日の更新すごく楽しかった💕これからも仲良くしてね🥰 (2022年11月20日 9時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
はみちゃん(プロフ) - あの時の感想がこうしてお話になっているのに感動してます……✨7ちゃんありがとう!!頑張って精一杯アピールしてるのに気づいて貰えない赤くんが幸せになってとてもとてもよかった。なんとお礼を言ったら良いのか😭素敵な作品をありがとうございます🥰 (2022年11月20日 9時) (レス) @page48 id: 953c15c47b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:7129 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129  
作成日時:2022年10月29日 17時

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