3 ページ49
ドル誌の撮影の合間。
スタジオやら楽屋やらお買い物やら、各々が自由に過ごしてる時間。
キーボードさわってたら、イケメン2人がニヤニヤしながら寄ってくる。
「なぁ、まだ告らんの?」
「無理やし。フラれたらどうするん?責任取ってくれるん?」
「骨は拾ったる」
「やから!まだ砕けたないの!」
何どもやったやりとり。応援してくれとるのはわかっとるし、こいつらの話聞いとったら、もしかしたら…なんて実は期待してなくもない。
「両思いや思うんやけどなぁ」
「俺、聞いてこよか?」
「それはあかん」
「じゃ、神ちゃんが告ってきたらええん?」
「それもあかん」
「「じゃあどうしたいん⁉︎」」
「やから!いつも言うとるやんか!神ちゃんより先に俺が告りたいの!」
「「あ…」」
「え⁉︎」
固まる流星と小瀧の視線を辿ると、
楽屋のドアの隙間には、
いちごチョコのドーナツを咥えたまんま固まる神ちゃん。
「しげ、観念したら?」
「あ、え?」
「…お邪魔しました、」
我に返って楽屋を出て行こうとする神ちゃんの腕を掴むと、戸惑った顔で見上げて…
その口にはピンク色のチョコがかかったドーナツ。
この状況、もぐもぐするわけにもいかないらしく、左手に持ったドーナツを咥えたまんま。
「神ちゃん、どんだけそのドーナツ好きやねん。笑」
あまりにかわいらしくて、つい吹き出してしまう。
「だって…好きなんやもん」
「俺は、神ちゃんが好きやけど」
「俺も、ドーナツよりしげの方が好きやけど」
「んはっ。ドーナツに勝った」
あのいちごチョコのドーナツは、俺の不甲斐ない告白の思い出。
神ちゃんを手に入れた日の思い出の鍵やねん。
明日はあのドーナツを買ってこよう。
んで、頬張る神ちゃんをたっぷり眺めて、あの日のことをいっぱい話そ。
そしたら、その後いっぱい注ぐから。
大好きな神ちゃんに、
“ありがとう”と“愛してる”を。
神ちゃんが“もうお腹いっぱいや”って言うまで。
「ストロベリードーナツ」fin.
595人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「WEST.」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
7129(プロフ) - foolさん» ただ夜の高速、2人で走って欲しかっただけのお話です♡景色だけでここまで…だって赤緑が魅力的なのが悪い!笑 ぴぃちゃんは、にんさんに相談しながらあの世界にお邪魔してます!重いとこも踏み込もうとがんばってますので、また読んでいただけると嬉しいです! (2022年7月1日 18時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - しばし雲隠れしておりまして…真夏の…むずきゅん雰囲気大好きです〜💕お誕生日に幸せ気分ありがとうございます💕ピィちゃんの方ですが、普段の7129さんぼくなく、にんさんの世界観まんまで、脱帽中です〜 (2022年7月1日 11時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - りえさん» りえさん!お久しぶりです!コメントありがとうございます!今回、そうなんです、ハッピーで終わらせず、なのに今日から続き!ハッピーは絶対なので、続きも読んでもらえると嬉しいです♡妄想と蟹の雨PVで、元気にがんばりましょー!!! (2022年6月26日 13時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
りえ(プロフ) - こんにちは。お久しぶりです。今回のお話しまた、今までと違ってムズムズもどかし〜感じが。続きが気になるのを毎日の楽しみに。暑い日が続きますが、妄想で元気に。では、またです。 (2022年6月26日 13時) (レス) id: 01b7b43f71 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:7129 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時:2022年6月25日 13時