私があなたに伝えるまで2【太宰治】

コスプレイ【番外編】 ページ23

太｢Aー！これ着てみてよ！｣

『……やだ』

ある日の休日太宰は突然メイドのコスプレ衣装を持ちながらそんなことを言い出した

太｢え！？なんで！？｣

『逆になんで着ると思ったの？』

太｢いやねこれにはわけがあるんだよ｣

太宰は私の正面に座って話し出す

太｢最近、Aが新人メイドでそれを売り出すためにどうするかを考える遊びにハマってるのだよ｣

『暇なの？身内を勝手に妄想ネタにすんな、メイドさんのいる暮らしでもやっとけ』

太｢わぁお、辛辣｣

太｢まぁ、聞きたまえ。Aはドジっ子メイドでよくミスをするが元気いっぱいでなおみちゃんとの組み合わせは最高。与謝野先生もいいけどお歳だから｣

『なんでそこは現実的なの？』

晶子先生も谷崎くんもキレるよ

太｢私の推しはもちろんA｣

『面と向かって推し認定されんのって大分きつい』

太｢Aが冷たいよ…そうそうそれで付け加えるとしたら私はトップモデルをやっていてそこでファン公認の禁断の恋をする｣

『うっわ、すごいおこがましい設定ぶち込んできた』

自分でトップとか言わないでよ…てか、ファン公認の禁断の恋ってなに？

太｢で、私はAのメイドカフェに毎日通ってることで有名｣

『来んな』

太｢出禁にされた…｣

この人暇なのか…

太｢ってな訳でお願い！一生のお願い！｣

『無理、私を使って妄想させてあげてるだけでも感謝して』

太｢え、そんな…A…やらしい！｣

『はぁ！？それは太宰の頭でしょ！』

太｢Aお願い！いや、お願いします！一生のお願いです！｣

どうしよう、これまでないくらいに太宰が気持ち悪い

太｢今気持ち悪いって思った？｣

『エスパーか』

太｢あ、じゃあ、私からのキス｣

『むしろ何回でもしていいから諦めて』

太｢え！？どうしようそれは迷う…いや、でも私はこれを着て欲しい！｣

折れなかったか…いや、もとよりキスさせる気なんてないんだけど…

『いーやーだー』

『5万円貰ってもやるかどうか怪しい』

太｢え、そんな？いいじゃないか！別に減るものじゃないのだし！｣

『減るよ、私のSAN値が』

太｢SAN値！？｣

『あ、また5減った』

太｢会話してるだけなのに？！私をどんな神話生物だと思ってるんだい！？｣

騒がしい…

『今日はやたらと粘るね』

太｢5時間は覚悟してるよ｣

うっわ、めんどくさい

『ほんとに頭おかしい…』

太｢そうじゃないとこんなお願いできないだろう｣

自分で言うな

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