55. ページ6
緋山先生side
白石「緋山先生！Aは？！」
『白石…。笑。』
救命に戻るや否や、白石が飛びかかってくるんじゃないかって勢いで血相を変えて聞いてきた。
あまりの勢いに白石には悪いけど、つい笑ってしまった。
『大丈夫。たぶん、疲れてるだけ。今は小児科のベッドで寝てる。』
白石「よかったー…。」
冴島「白石先生、心配しすぎです。笑。そういえば、あの袋の中身、誰へのお土産なんですか？」
安心して椅子に沈みこんだ白石の後ろから冴島が話しかけてきた。
『あー…。みんなにもあるんだけど、たぶんA自身から渡したいと思うから、まだそのままにしといてくんない？』
……
２日後。
A「はい。これ、めぐちゃん。」
白石「え！私にくれるの？！ありがとう！」
すっかり元気になったAが、得意気にみんなにお土産を渡し回ってる。
三井「緋山。」
『あ、三井先生。どうされたんですか？』
ふと名前を呼ばれて振り向くと、三井先生がいらっしゃっていたからそばに駆け寄る。
三井「私たちの分までお土産、ありがとうね。」
『いいえ。大したものじゃないですが…。』
三井「んーん。優輔も喜んでたわ。」
『喜んでいただけたなら、嬉しいです。』
緒方「緋山先生ー！」
三井先生と話していたら、少し遠くから大声で緒方さんに呼ばれた。
三井「じゃ、私は戻るわね。」
『はい。わざわざありがとうございました。』
三井先生を見送り、緒方さんの元へ。
『あの、そんな大声で呼ばれるの恥ずかしいんだけど。てか、ここ、病院。』
緒方「ごめんごめん。いやー、だってさ、まさか緋山先生からお土産貰えるなんてさー！」
緒方さんてば、涙を貯めて喜んでる。
あれ？なんで私からってなってるんた？
Aが渡したはずなのに…。
『ね、ねえ。なんで私からなの？』
緒方「え？なにが？」
あーーー。なんで分かってくれないかな。
『…やっぱいい。』
緒方「え、ちょ。なにが！」
少しふてくされてみると、あんなに喜んでた顔が一瞬で戸惑った顔に。
ほんと、コロコロ表情が変わる面白い人。
そのまま戻っちゃってもいいかな。とか思ったけどさすがに可哀想だから、恥ずかしいけど聞いてあげる。
『その…お土産…Aから渡されたのに…。』
緒方「あ、あぁ。だって、Aちゃんが、これ、お姉ちゃんからって言って渡してくれたから。」
あの子ったら…！！
照れているからか怒ってるからか、顔が熱くなるのを感じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 929人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「妹」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みろ(プロフ) - グレースさん» ありがとうございます。不定期で亀更新ですが、今後ともよろしくお願いします。 (2020年2月5日 15時) (
レス) id: 9312d2e793 (このIDを非表示/違反報告)
グレース(プロフ) - いつも楽しみにしています。応援しています。 (2020年2月4日 15時) (レス) id: e700f054fe (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - 真衣さん» ありがとうございます。遅くなってしまいすみません。これからもよろしくお願いします。 (2019年9月12日 14時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2019年9月12日 14時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - lm00n16arielkidさん» ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです。かしこまりました。私なりに頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年9月12日 14時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みろ | 作成日時：2017年11月14日 0時
