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Aside
『緒方さん…っ』
近くまで来た緒方さんの姿が目に入ると涙でぐちゃぐちゃの顔のまま一目散に抱きついた。
不安で不安で心細かったから。
緒方「おっと…どうしたんだ？泣いてると苦しくなっちゃうぞ？」
そう言っていつもみたいに優しく言って頭を撫でてくれた…と言っても緒方さんの手が頭に触れただけだけど、撫でてくれてるような温かさを感じた。
『ん…ﾋｯｸ…』
そのおかげが少しだけ安心して涙が止まってきた。
そしてお姉ちゃんの居る病室のドアの前に手を繋いで一緒に歩く。
緒方「緋山先生？」
緋山「…え？！な、なんで？！」
緒方さんがドアの前に止まって中にいるお姉ちゃんに呼びかけると、びっくりしたお姉ちゃんの声が返ってきた。
緒方「いや、約束の時間になっても来ないから心配して…」
緒方さんはそこまで言うと意味深な感じで私を見た。
私が居ると邪魔なようだ。
緋山「…ごめん。すぐに誰か呼んでA、連れてかせるから。」
そんな緒方さんを察してか、さっきの驚いた声ではなくて静かな声でそう言った。
私はここに居たい。
でも、私が居ると大切なお話ができないみたいだから反抗はしなかった。
その代わりに緒方さんと握っている手に力を込めた。
緒方「Aちゃん…」
…
名取「…緋山先生、」
緋山「名取…よろしく。」
名取「…はい。Aちゃん、行こっか。」
少しして名取先生が来た。
なんで、この人なの…？
なんとなく気まずい感じでドアの向こうのお姉ちゃんと会話を交わすと、私の方に向き手を差し伸べる。
名取「…Aちゃん？」
私は俯いたまま手を握らずにいるとそう聞いてきた。
緒方さん「Aちゃん？どうした？」
それに気づき緒方さんが優しく聞いてくれる。
『…やだ。』
名取「え？」
『…やだ！名取先生のせいで、お姉ちゃんと会えないんだもん！やだー！…ｹﾎｹﾎ』
名取「…っ」
緋山「A！」
久しぶりに叫んだ。
苦しくなってきた…
『ﾋｭｰ…ｹﾎｹﾎｹﾎｹﾎ…ﾋｭｰ…』
息がうまく吸えない…
苦しくて立ってられなくて床に膝と両手をつく。
冴島「…Aちゃん？！」
あれ？…足音の後に…はるちゃんの声が聞こえる…
朦朧とした意識の中ではるちゃんの声が聞こえて身体が浮いたような…
冴島「名取先生！何してるんですか！…Aちゃん？聞こ…」
何も聞こえなくなった。
苦しくもない。
お姉ちゃん…
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みろ(プロフ) - グレースさん» ありがとうございます。不定期で亀更新ですが、今後ともよろしくお願いします。 (2020年2月5日 15時) (
レス) id: 9312d2e793 (このIDを非表示/違反報告)
グレース(プロフ) - いつも楽しみにしています。応援しています。 (2020年2月4日 15時) (レス) id: e700f054fe (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - 真衣さん» ありがとうございます。遅くなってしまいすみません。これからもよろしくお願いします。 (2019年9月12日 14時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2019年9月12日 14時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - lm00n16arielkidさん» ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです。かしこまりました。私なりに頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年9月12日 14時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みろ | 作成日時：2017年11月14日 0時
