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緋山先生side
A「だってー、これ下げてると外に行けるんだなーって。」
確かに、病院内ではケータイはほとんど使えないから私が預かってる。
Aに渡す時は今日みたいに外出許可が出たときだけ。
『…さ、いくよ。』
A「うん！」
Aがベッドから降りたのを確認すると、真新しいリュックを背負わせ、マスクを付けさせる。
A「しゅっぱーつ！」
『あ、ちょ…っ』
大きな声で言ったと思えば、私の左手を引いて病室を出てどんどん歩いていく。
先生「あ、Aちゃん。お姉ちゃんとの水族館、楽しんできてね？」
出口には小児科のドクターが待っていた。
ドクターはAの目線に合わせてしゃがむと、頭を撫でながら優しく言う。
A「うん！」
先生「緋山先生。今日はよろしくお願い致します。」
そして、Aの元気な返事を聞くと満足げに笑い、こちらに目線を合わせて真剣な声になった。
『はい。』
先生「緋山先生なので、こちらも安心して待っていられそうです。笑。」
A「せんせー、まだー？」
ドクターと話していると、早くとドクターの白衣の裾を引っ張って急かしてる。
先生「ごめんね。もう、お話は終わり。じゃあ、いってらっしゃい。」
A「いってきまーす！」
Aは元気よく手を振り、私は軽く会釈をし小児科を後にした。
……
病院を出て、近くのバス停からバスに乗り最寄りの駅へ。
A「お姉ちゃん。私が押したい。」
言うと思った。
『えー…しょうがないな…よっ…ほら、1000円のところ押して。』
券売機はいつも押したがる。
今回も、やっぱり押したがった。
身長が低くて画面に届かないから、子供Suicaを入れてから見える高さまで抱き上げ、押す場所を指示する。
平日の昼間でよかった。
土日だったり、平日の朝なんかだったらこんなことしてらんないし。
後ろの人に迷惑。
A「んふー。」
とても満足そうにチャージされた自分のSuicaを見てる。
幸せ者だな。
自分のSuicaにもチャージをし、ホームへ。
『飲み物、まだ買ってないから自販機で買うけど何がいい？』
A「んー…」
自販機の前に来たが、決めるのに時間がかかりそうだから先に自分のコーヒーを買う。
『で、何がいい？早く決めて。』
まだ悩んでるAを見て少しイラッときたが、何とか堪える。
A「…オレンジ。」
『オレンジね。』
言い方が少しきつくなったからか、こんなに悩んでたのにスっと答えてきた。
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まちゃ(プロフ) - この小説ほんとに面白くて大好きです！！ (2018年6月16日 6時) (
レス) id: 827384ec1a (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 名取先生とかも出してほしいです (2018年2月27日 1時) (レス) id: b35bb8b960 (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - 智未さん» 喜んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます。これからもよろしくお願い致します。 (2017年11月2日 19時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
智未(プロフ) - リクエストに応えて頂きありがとうございます！とても、面白かったです！次のお話も楽しみです！これからも頑張って下さい！応援してます！ (2017年11月2日 18時) (レス) id: c6b9284cf3 (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - レインさん» ありがとうございます。 (2017年11月2日 17時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みろ | 作成日時：2017年9月7日 0時
