42.智未様リクエスト. ページ43
Aside
先生「退院おめでとう。よくがんばったね。」
小児科の友達「うん！せんせ、ありがと！」
小児科の友達の親「本当にありがとうございました。親子共々、沢山助けていただき感謝してもしきれません。」
先生「いえいえ。これは、私ではなく、お母さんとお子さんが頑張った結果ですよ。」
はぁ…
また見たくない光景を見ちゃった。
元気になって退院していくお友達。
それに寄り添う優しそうなお母さん。
最近はこういう所を見ないようにがんばって避けてたんだけど、今日は失敗した。
お母さんがお見舞いに毎日来てて、面会時間が終わるまでずっと一緒に居るのをみるのも辛いけど、それは正直慣れた。
でも、この光景には慣れない。
見るたびに胸が不整脈のときとは違うぎゅって苦しくなって、涙が出そうになる。
そして、必ず、お姉ちゃんに会いたくなる。
はぁ…病室戻ろ。
…
緋山「よっ。」
病室に戻り、何をする気にもならずぼーっとベッドに座って窓の外を眺めているとお姉ちゃんが来てくれた。
『あ、お姉ちゃん！』
お姉ちゃんに会いたくて、どうしても甘えたかったからベッドから降りて抱きつく。
緋山「どした？よっ…」
『んふふ。』
お姉ちゃんに抱っこしてもらい、首に手を回してぎゅって抱きつく。
病院の匂いの中に紛れて微かに香る、お姉ちゃんの香りがする。
この香りがとっても好き。
なんか安心するの。
ﾋﾟﾘﾘﾘﾘ
緋山「ちょっとごめん…はい、緋山です。はい。わかった。すぐ行く。」
お姉ちゃんのポケットのスマホが鳴る。
この音は何よりも嫌いな音。
だって、これが鳴るとお姉ちゃんは患者さんの元へ行ってしまうから。
『いかないで…』
緋山「そんな訳にはいきませんー。はい、降りて。」
『やだぁ…』
緋山「だめ。降りな。」
お姉ちゃんが降ろそうとしてくるから、力の限り抱きついた。
でも、お姉ちゃんの力にはかなわずベッドに降ろされる。
『…お姉ちゃんなんて、もう知らないっ』
緋山「あ、そ。勝手にしな。」
不貞腐れて布団に潜ったら、お姉ちゃんはそう言って出てった。
『ﾋｯｸ…ふえぇ…』
お姉ちゃんは私よりも患者さんの方が大事なんだ。
いつも私を置いて患者さんの方に行っちゃう。
お姉ちゃんは私のこと嫌いなのかな？
そんなことを思ったり、お姉ちゃんに置いていかれたこと、そして、お姉ちゃんに知らないって言ってしまったことへの後悔で布団をどんどん濡らした。
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まちゃ(プロフ) - この小説ほんとに面白くて大好きです！！ (2018年6月16日 6時) (
レス) id: 827384ec1a (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 名取先生とかも出してほしいです (2018年2月27日 1時) (レス) id: b35bb8b960 (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - 智未さん» 喜んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます。これからもよろしくお願い致します。 (2017年11月2日 19時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
智未(プロフ) - リクエストに応えて頂きありがとうございます！とても、面白かったです！次のお話も楽しみです！これからも頑張って下さい！応援してます！ (2017年11月2日 18時) (レス) id: c6b9284cf3 (このIDを非表示/違反報告)
みろ(プロフ) - レインさん» ありがとうございます。 (2017年11月2日 17時) (レス) id: 8819c6dc4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みろ | 作成日時：2017年9月7日 0時
