41.向き合うこと ページ42
．
その日のお風呂上がりは桜とホットミルクを飲みながら、こんな会話をした。
桜「A、やっと永瀬くんと向き合おうとしてるね。」
「やっとって？」
私には日々のつながりがないから'やっと'という概念が存在しない。
桜「昨日までのAは、永瀬くんのこと聞いても、「友達」とか「好きだけど今日だけ」とかしか言わなかったけど、
今日は今までのAひっくるめて永瀬くんのこと考えてるような感じする。」
「ふーん。」
あんまり実感がわかないけど桜が言うならそうなのだろう。
そして、私ずっと言いたかったんだけどさ、と
普段明るい桜が真面目なトーンで言うから少し構えた。
桜「Aってよく「昨日の私」って言うじゃん？
昨日の私もAであることには変わりないんだよ？」
「だね。」
桜「だから、昨日だけの気持ちとか、今日だけの気持ちとか、あんまり深く考えすぎないでいいと思うんだよね。」
「うん。
けど好きが続かないかもしれない。」
桜「そこはほらぁっ、私だって、毎日優太のことが好きってわけじゃないし！笑笑
好きな時は好きだなって思うし、めんどくさいなーってちょっと離れたいなって思う時だってあるよ。
てかね、1回惚れたら大体抜け出せないんだよ！
現にあんた3ヶ月間永瀬くんに恋してんだよ？
続いてるじゃん。」
「んまあ、そうか自覚ないけど。」
桜「だから、AはA1人として、
好きな時に好きな人に好きって言う権利あるんだよ。」
私は、私1人。
「じゃあもし、また永瀬くんに恋するようなことがあったら…
次は永瀬くんに好きってちゃんと言ってもいいかな。」
桜「当たり前じゃん！」
「桜。本当にありがとう。」
桜「ううん。たくさん苦労してきた何回かは恋に失敗してきたA見てきてるからさ。
せっかくいい人が現れたなら。
Aには幸せになってもらいたい。」
「ありがとう。」
桜「じゃあ、また明日がんばろ。おやすみ。」
「おやすみ。」
もうすぐ今日が終わる。
永瀬くんと頻繁に会っていたからだろうか。
なんとなく心がぽっかりしている。
まあこんな時は、寝て忘れよう。
私の得意技。
幸せになれますように。
と願いながら。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リョウ(プロフ) - とってもキュンキュンでした！ (2019年2月8日 22時) (
レス) id: 7c0cec81f9 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 優奈さん» 感想ありがとうございます。お楽しみいただけたようでよかったです！ありがとうございました。 (2018年9月25日 19時) (レス) id: 5113c5e9be (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - まおさん» 感想ありがとうございます。そうなんですね！少しでも親近感を感じながら楽しんでいただけたのなら幸いです！ありがとうございました。 (2018年9月25日 19時) (レス) id: 5113c5e9be (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - みみんさん» 感想ありがとうございます。涙していただけるような物語を書けたこと、このような感想をいただけたこと、本当に嬉しく思います。ありがとうございました！ (2018年9月25日 19時) (レス) id: 5113c5e9be (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - ひかるさん» 感想ありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しい限りです。頑張ります！ありがとうございます！！ (2018年9月25日 19時) (レス) id: 5113c5e9be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：momo | 作成日時：2018年9月6日 13時
