検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:348,272 hit

37.シンデレラ ページ38

Sho side






ドラマの撮影が長引き深夜帰りになった俺はお腹が空いて夜食を買いにコンビニへ。




ぬれおかきと肉のおにぎりを買って外へ出ると雨に濡れながら歩く女の人の姿。




目が悪い上に真夜中だから全く誰かわからないけど危ないと思って近づくと




え?Aちゃん?






紫「ちょ、こんな雨ん中どうした?!」






急いで駆け寄って傘を差すと





「だからもうみんな誰なのって……」




本当にAちゃんで





震える声で呆れたように呟いた。




そうか今日は会ってないからな。






紫「ごめん。平野紫耀。あ、神楽木晴。廉と岸くんの友達。…あと記憶のこと知ってる。」




「そうですかっ…嫌な態度とってしまってすいませんでした。私にはお構いなく……」




紫「あ、ちょ、待ってって。」






俺が腕を掴んでも離れようとするし



なかなか俺の目を見ないまま泣きじゃくるAちゃんはもう止まらなくて。





「離してくださいっ


もうっ…






もうほっといてっ!」








紫「ほっとけるわけねえだろっ」






周りが何も見えてないAちゃんの腕を強く引いて抱きしめた。






「もうっ……




私がこんな病気じゃなかったらっどんなにっ……」






紫「もういい。



何も言わなくていいから。




今は俺の言うことだけ聞いて。」







足も靴擦れでボロボロ、



髪とメイクは雨と涙で崩れていて、



綺麗な服もビショビショ。





疲れ果ててその場で座り込んでしまったAちゃんをおんぶして俺の家まで何も話さず連れて帰った。






家に帰る頃にはだいぶ落ち着いてくれて。





帰ってきた時に沸かしといてよかった。




紫「ほら、風呂入んな。」



「いや、でも」



紫「あ、見ないから安心して笑」



「じゃなくて、平野さんの方が濡れてるから。」



こんな姿になってまで俺のこと心配してくれるなんて優しいよな本当に。




紫「どっちもどっちじゃね?笑」



「いやいや、先どうぞ」



紫「あっじゃあ一緒に入る?」



「ちょっと何言ってるんですか!」



紫「冗談冗談。俺のこと思うなら、先さっさと入って!ゆっくり入りたい派だから笑」



「すいません。すぐ入ります。」





紫「ごゆっくり。着替えは俺のママのがあるから置いとくね。」





「ありがとうございます。」




幸薄そう……





その後ろ姿は本物のシンデレラだった。






38.素直に→←36.雨が上がる



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (409 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1196人がお気に入り
設定タグ:永瀬廉 , 平野紫耀 , 岸優太
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

リョウ(プロフ) - とってもキュンキュンでした! (2019年2月8日 22時) (レス) id: 7c0cec81f9 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 優奈さん» 感想ありがとうございます。お楽しみいただけたようでよかったです!ありがとうございました。 (2018年9月25日 19時) (レス) id: 5113c5e9be (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - まおさん» 感想ありがとうございます。そうなんですね!少しでも親近感を感じながら楽しんでいただけたのなら幸いです!ありがとうございました。 (2018年9月25日 19時) (レス) id: 5113c5e9be (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - みみんさん» 感想ありがとうございます。涙していただけるような物語を書けたこと、このような感想をいただけたこと、本当に嬉しく思います。ありがとうございました! (2018年9月25日 19時) (レス) id: 5113c5e9be (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - ひかるさん» 感想ありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しい限りです。頑張ります!ありがとうございます!! (2018年9月25日 19時) (レス) id: 5113c5e9be (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:momo | 作成日時:2018年9月6日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。