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レ ページ9
意識の遠く向こう側で、ぐちゅ、だかぐちゃ、だかよくわからない音が響いた。
人を押しのけるようにしてベランダへ出ると、スマホを下に向け写真を撮ってる奴らが目に入る。
下を見ると鮮やかな赤が目に入った。
見るのもおぞましいぐらい痛い鮮やかな赤。
ぶべっ、と変な音が聞こえてきた方へ目を向けると、それはさっきのグループのリーダー格である女子の嘔吐であった。
そんなんなるなら見なけりゃいいのに。
しばらく経つと人混みに流されるがままに俺は階段を下り、気づけば彼女の匂いがする周辺までに来ていた。
もう顔がどこかもわからない彼女に心の中で問いかける。
「なんで俺の手を掴まんかった
なんで俺を頼らんかった
お前がいなきゃ、今までのことが水の泡や」
どこかで自業自得や、と言ってる俺がいた。
それは誰に対して？
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作者名：ぽす。 | 作成日時：2018年9月26日 0時
