にんにん。よんじゅう。 ページ45
『半蔵を置いていこう。』
審神者のその言葉に騒めく刀剣達。
鶴「おいおい。まさか、服部半蔵の子孫が存在するとか言わないよなぁ？」
『おや、よく分かっているじゃないか。そのまさかだ。』
絶句である。
確かに、子孫を残して静かに生き延びて来たのなら彼女や服部半蔵の様に末裔が居るということもあろう。
だが、重要なのはそこではない。
そもそも、審神者という職業自体、世間にはあまり知られていない。その職務や活動等は選ばれた人間しか知り得ないものだ。同じ界隈に忍びの子孫が何人も居るなんて偶然でも重ならない限りは有り得ないだろう。
『つい先日騒動になるまで気が付かなかった。流石同業者とでも言うべきか。唯ひとつ、分かったことがある。この界隈に潜んでいる忍の末裔は私や半蔵以外にもいる様だ。』
一「…それで？その半蔵とは？」
『当本丸の担当役人だ。』
静まり返った室内。
あの騒がしい役人が服部半蔵の子孫…？
にわかには信じられないでいた。
『彼奴の政府内での異名は半蔵。あの性格も全て作られた物だろう。どう考えても彼の冷徹で残忍だと言われた人物像からは結び付かないだろうからな。中々の策士よのぉ。』
にやりと面白そうに口角を上げた審神者。
この本丸の担当役人は前任が居なくなったタイミングで変わった。
そしてその変わった役人が忍一族の末裔でしかも新しい審神者も忍一族である。
果たしてこれは初めから仕組まれていたことなのか。
『取り敢えずそういう事だ。まぁ、安心していい。彼奴なら不用意に手を出したりして来ないだろうよ。なぁ？半蔵。』
突然何処かへ問いを投げ掛けた偲。次の瞬間、広間の襖が静かに開いた。
紛れもなく担当役人であったが、何時もとは何処か雰囲気が違う。
これをずっと隠し通していたとは。
そしてこれに気付く不知火の末裔とは。
三日月宗近は静かに目を細めた。
半「…ふっ、案外遅かったな。不知火の忍が俺如きの正体を見破るのに手こずるとはな。」
『平和に穢されたのやも知れんな。それはそうと今の話聞いたであろう？頼まれてくれるか、半蔵。』
半「不知火に頼まれて断る理由が何処に有る。」
和「そいつが此処に残るのはいいが、俺達に危害を与えない保証は？」
『ない』
そこは嘘でも有ると言うべきでは無いだろうか。
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ミリア - 凄く面白かったです。気に入った作品です。今後他の作品を作る予定があったら刀剣乱舞とコラボかトリップか転生したリボーンかKアニメかワールドトリガーかワンピースかナルトの作品が読んで見たいです。説明が下手ならすみません。これからも更新頑張ってください。 (2018年6月11日 13時) (
レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 辛いもの推しの夢主に吹きました(笑)面白いです！早く続きが読みたいです！！更新、頑張って下さい！！！！！！ (2018年5月22日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
弥勒 - 何か凄い人が主とは(驚)鶴さんじゃないけど驚いた(笑) (2017年10月18日 13時) (レス) id: 24182f5998 (このIDを非表示/違反報告)
水面 - 面白いです！更新頑張ってください！ (2017年8月24日 0時) (レス) id: c4fe34a3f9 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ - 最近は、忍者が流行っているんですかね、笑笑、これに似た作品が笑笑 (2017年8月14日 16時) (レス) id: bb4d8f0296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲空 | 作成日時：2017年2月8日 8時
