にんにん。さんじゅ。 ページ31
むかしむかし。
遠い昔の話。
武士が日の本を統一しようとする世に移り変わった頃、頭角を現した忍一族がいました。
名は不知火と言い、その一族曰く、「我等は流れ者の忍である故、仕える主は定めぬ。但し、その場限りでも請け負った任に関しては終わりまで全うさせていただく。」と。
不知火は武術、忍術、戦法、隠密…全てにおいて長けた能力を持っていました。
中でも情報収集能力においては後に不知火と同じく頭角を現した服部や風魔、霧隠などの忍と比べても秀でたものでした。
“不知火が関わった仕事は必ず成功する”
嘘か誠か、そんな話が広がり始めた頃、時代を駆ける将軍達はこぞって彼等の力を欲しがりました。
そのうち、織田や豊臣、徳川、武田、上杉といった様々な猛将が彼等の力を求めて交渉して来る様になりました。
一時的に仕える身。
その掟に反発する者は誰もおりませんでした。
彼等は言葉通り、その場限りでも忠誠を誓った人間は決して裏切りはせぬ。
勝利が欲しい戦は必ず貢献してくれる。
不知火の掟に口を出した者はお家滅亡の危機に瀕する。
彼等を従えた武士達は口々にそう口にしました。
それは現代においても例外ではありませんでした。
幕末の終わりとともに滅亡した一族。
誰もがそう思っていた史実は、末裔だという彼女の登場で覆りました。
それを政府が知ったのもつい最近のこと。
よもや不知火の末裔が生き残っていようとは、誰も想像だにしなかったのでしょう。
政府が恐れていることは二つ。
一つは彼女の情報収集能力による政府内の情報漏洩。
もう一つは歴史修正主義者との関与。
何処かで嗅ぎつけた歴史修正主義者が彼女をあちら側に引きずり込もうとする可能性は否定出来ない。
特に彼女、歴代の不知火が生きた時代の記憶が全てあるという。
忍ながらに霊力もある。
敵に回しては厄介だ。
そこで、政府の役人達は考えました。
“一時的を永久としてしまえばいい。”
故に、彼女は審神者に引き抜かれることになったのです。
さて、この判断が吉と出るか凶と出るか。
それは彼女のこれからの言動に、政府の行動に全てが掛かっていると言えるでしょう。
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「此処に貴方方の前任が居ます。」
案内された檻の前
にやり
彼女の口角が上がった気がした。
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ミリア - 凄く面白かったです。気に入った作品です。今後他の作品を作る予定があったら刀剣乱舞とコラボかトリップか転生したリボーンかKアニメかワールドトリガーかワンピースかナルトの作品が読んで見たいです。説明が下手ならすみません。これからも更新頑張ってください。 (2018年6月11日 13時) (
レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 辛いもの推しの夢主に吹きました(笑)面白いです！早く続きが読みたいです！！更新、頑張って下さい！！！！！！ (2018年5月22日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
弥勒 - 何か凄い人が主とは(驚)鶴さんじゃないけど驚いた(笑) (2017年10月18日 13時) (レス) id: 24182f5998 (このIDを非表示/違反報告)
水面 - 面白いです！更新頑張ってください！ (2017年8月24日 0時) (レス) id: c4fe34a3f9 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ - 最近は、忍者が流行っているんですかね、笑笑、これに似た作品が笑笑 (2017年8月14日 16時) (レス) id: bb4d8f0296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲空 | 作成日時：2017年2月8日 8時
