case.42 ページ43
コナンは、とあるビルの屋上に居た。
キッドの逃走ルートを想定して、Aが指定したポイントの一つである。
キッドはやはり宝石を奪って逃走したらしい。
その怪盗の愛用しているパラグライダーの影が見えて、コナンはこの地点を特定した彼女に対して、敵には回したくないと密かに思った。
そして、彼が屋上に足を着けたのを確認すると、ゆっくりと口を開くのだった。
「__残念だったな、怪盗キッド」
「…!!」
コナンの声に弾かれたように顔を向けたキッドは、そういえばあの場所にいなかったなと口許を緩めた。
「おや、名探偵…見かけないと思ったら…まさか私が此処に下りるのを想定していたわけではないですよね?」
「そのまさかだよ。まぁ…この地点を絞り出したのは俺じゃあないけどな…」
コナンのその言葉に、キッドは奪った宝石を月明かりに翳しながら訪ねた。
「"強力な助っ人"…ですか?」
「ああ…まさか本当にお前がここに来るとは思わなかったけどな…。さぁ、それを返してもらおうか、怪盗キッド!」
「別に構わないですよ。出来ればその助っ人とやらに御目に掛かりたかったものですがね…」
「あっ…!おま、馬鹿!!」
キッドの手から雑に投げられた宝石。
それを慌ててコナンがキャッチする。
「じゃあな、名探偵!また会おうぜ!」
その隙をついてビルの屋上から飛び降り、颯爽とパラグライダーで去っていったキッドに、コナンは「クソッ…!」と声を漏らした。
その手には月明かりに輝く宝石を握りしめていた。
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trr - 続編待ってます!!!! (2018年12月10日 5時) (レス) id: 4ac3c5bb30 (このIDを非表示/違反報告)
咲空(プロフ) - 坂竹会長さん» ご指摘ありがとうございました!(´・ω・)っ【ティッシュ】 (2018年10月19日 13時) (レス) id: 1695bf9265 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 更新頑張ってください。夢主ちゃんの設定がドストライクです。貴方が更新するたびに、僕の鼻からイチゴオレです←汚なッッッッ。 失礼しました。_ーд#_ (2018年10月14日 10時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ26、名前変換なっていませんよ。(名前)と向き合うってなってます。間違っていたらすみません 失礼しました (2018年10月13日 21時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです! (2018年9月27日 15時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲空 | 作成日時:2018年5月17日 1時