case.3 ページ4
PCをそっと閉じながら目の前のイケメン店員と対峙する。
何故だか向かいの席に座って頬杖をつきながら、にこにこと此方を見つめる彼に遠くの席からJKの熱視線が飛んでくる。
そんなに見つめられてもお姉さんにはどうすることも出来ないんだ。
そう思いつつもハムサンドを食べる手は止まらない。Aは先程の思考を改めようと、この店の常連になることを密かに決意した。
彼のシフトの入っていない日に。
流石に視線が痛いので、口を開きかけた直後。
「初めてのお客さんですよね？」
向かいからの問い掛けに『何か御用ですか』という言葉を飲み込んだ。
『そうですねぇ。あまり外食をしないもので。』
「そうなんですね。…お仕事ですか？」
『…そんな感じです。そちらは、お仕事放り出して私とお喋りしていてよろしいのでしょうか。』
「今丁度休憩時間でして。あ、僕の名前、安室透と申します。お名前を伺っても？」
いや、知ってます。
ついでにその名前が偽名だということも。
Aはそう思いつつも、口には出さない。
これは別に言わなくてもいいことだと思っていたからだ。
『千澄です。千澄A。』
「千澄さん。下のお名前でお呼びしても？」
『お好きなようにどうぞ〜。』
名前の呼び方よりも安室透と名乗った店員がやたらと自分に絡んでくることが気になる彼女。
ハムサンドを完食して少し冷めた珈琲を啜る。
「そういえば、この近くで引ったくりがあったそうですけど、大丈夫でした？」
『へぇ、物騒ですねぇ。気を付けないと。』
「まるで今知ったかのように仰るんですね。先程そのパソコンで見ていたのでは？」
テーブルの上の閉じられたパソコンを指して鋭い視線を投げ掛ける彼に、Aは自分が何故だか疑われていることを悟る。
『おかしなことを仰いますねぇ。このパソコンには特殊なフイルムが貼られていて、貴方がいた角度からは見えないはずですが。何故私が引ったくりの情報を見ていると思ったんです？』
「先程そこの女子高生が話題に出してまして。SNSを見たんです。後ろ姿しか写っていませんでしたが、いたんですよ。貴方に背格好が似ている女性がね…。」
まぁ、パソコンで見ていたと言うのは鎌かけただけですけど、と続けた彼。
「ところで、Aさんは何のお仕事をしていらっしゃるんです？」
だから、イケメンは苦手なんだ。
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trr - 続編待ってます！！！！ (2018年12月10日 5時) (
レス) id: 4ac3c5bb30 (このIDを非表示/違反報告)
咲空(プロフ) - 坂竹会長さん» ご指摘ありがとうございました！(´･ω･)っ【ティッシュ】 (2018年10月19日 13時) (レス) id: 1695bf9265 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 更新頑張ってください。夢主ちゃんの設定がドストライクです。貴方が更新するたびに、僕の鼻からイチゴオレです←汚なｯｯｯｯ。 失礼しました。_ーд#_ (2018年10月14日 10時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ26、名前変換なっていませんよ。(名前)と向き合うってなってます。間違っていたらすみません 失礼しました (2018年10月13日 21時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです！ (2018年9月27日 15時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲空 | 作成日時：2018年5月17日 1時
