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case.27 ページ28

『さて、もういいですか?』


Aは、この話が一段落したと踏んで、立ち上がろうとした。


それを降谷は腕で制した。


「…待て。もう一つ。君は何故、自ら身の危険を冒してまで"Noah"として動き、"Noah"であろうとする?」



その言葉にAは真顔になり、降谷の制する腕をそっとほどいて見下ろした。



『私は私自身の能力が他とは特異な事を知っていて何もしないほど愚かな人間じゃない。それに____…』




身命を賭してでも、
守らなければならないものがある




その言葉に降谷は生唾を飲み込んだ。




そして、まるで自身の生き写しのようだとすら思った。



その直後、その真剣な眼差しが嘘かの様に彼女はへらりと笑うのだ。



『……なーんて、言ってみたり?
実はそんな大層な理由なんて持ち合わせていないので忘れてくださいね〜。私は基本面倒ごとはパスです。』



ひらひらと掌を振ってこの家を出ていこうとするAを、今度こそ降谷は引き留めた。



『…まだ何か知りたいことが?』



「ええ…、知りたいです。貴方の事を。」



その言葉に、Aはぱちり、目を瞬かせた。



「帰りは送っていきますから…ご飯。食べていきませんか?」




『…私イケメンと長く一緒に居ると心臓発作起こす病で』



ひくりと顔を引き攣らせて、咄嗟にそんな嘘を零したAだったが、この男には通用しなかった。



「僕と一緒にいられてドキドキしてるって?嬉しいなぁ。どうぞ、とびっきりのご馳走を用意しますから。」




いつの間にか安室に戻って腰を抱き、椅子へと誘導した降谷にAは為す術もなく、深い溜め息を吐き頭を抱えたのであった。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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trr - 続編待ってます!!!! (2018年12月10日 5時) (レス) id: 4ac3c5bb30 (このIDを非表示/違反報告)
咲空(プロフ) - 坂竹会長さん» ご指摘ありがとうございました!(´・ω・)っ【ティッシュ】 (2018年10月19日 13時) (レス) id: 1695bf9265 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 更新頑張ってください。夢主ちゃんの設定がドストライクです。貴方が更新するたびに、僕の鼻からイチゴオレです←汚なッッッッ。 失礼しました。_ーд#_ (2018年10月14日 10時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ26、名前変換なっていませんよ。(名前)と向き合うってなってます。間違っていたらすみません 失礼しました (2018年10月13日 21時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです! (2018年9月27日 15時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲空 | 作成日時:2018年5月17日 1時

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