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case.37 ページ38

「すみませーん!この路地狭いから…譲ってもらえますか?傷付けたくないので!」


相変わらずいい車に乗っていらっしゃる。
そして、気付くのが遅い、と内心Aは毒づいた。


『これだからイケメンは…』


「Aさん、今この状況で言ってる場合?」



Aの呟きを拾ったコナンがツッコミを入れる。


"イケメン関係ないよね"と鋭い指摘をするコナンに、お互い様だとAは思う。



「た、探偵の兄ちゃん!!」


「助けて〜!!」


「あれ?君達何をやってるんだい?そんな所で…」


「ガキと知り合いか…見られちまったら仕方ねぇ…ガキを殺されたくなかったらあんたもコンテナの中…に!?」



『あーあ、愚かだねえ〜。』


降谷が細身の男にボディブローをかました瞬間、Aは呟きながら、コンテナの扉を蹴破った。


その衝撃に蹴破った扉の近くにいた小太りの男は吹っ飛ばされ、気絶する。


『あっ、ごめーん、足が滑っちゃったあ』


感情の籠っていない声色で呟けば、Aはコンテナの中から出て固まった体を解すように回した。



降谷は、コナンに警察に通報するよう指示をすれば、男達をガムテープでぐるぐる巻きにした。


そしてAの元に駆け寄って、腕を引き寄せて抱き締めるのであった。



「Aさん、何故貴女が…こんなに冷たくなって!上着はどうしたんです!?」


『ちょっと、離れてください。イケメンのハグは受け付けていませ〜ん!上着なら光彦くんに貸してます。』


灰原の名前を出さなかったのは彼女なりのちょっとした気遣いだった。


それを察した灰原は、驚いた様にじっとAを見つめる。



その視線に気付かぬ振りをして、光彦から上着を受け取ったAは、上着を着るから、と降谷に離れてもらい、それを羽織る。


『んじゃ、おねーさんは「Aさんは僕が送っていきますね。」


彼女の言葉を遮って、無理やり腰を抱いて車の助手席へと乗せた降谷に、Aは頭を抱えた。


発進する瞬間、徐に工藤邸へと目を向ける。



窓の側に立って此方を見つめる男。


あの人が、沖矢昴…


そのシルエットを見ただけで、イケメンセンサーが働いたAは、視線を逸らして車の外を見据えるのだった。


やっぱり関わらないでおこう。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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trr - 続編待ってます!!!! (2018年12月10日 5時) (レス) id: 4ac3c5bb30 (このIDを非表示/違反報告)
咲空(プロフ) - 坂竹会長さん» ご指摘ありがとうございました!(´・ω・)っ【ティッシュ】 (2018年10月19日 13時) (レス) id: 1695bf9265 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 更新頑張ってください。夢主ちゃんの設定がドストライクです。貴方が更新するたびに、僕の鼻からイチゴオレです←汚なッッッッ。 失礼しました。_ーд#_ (2018年10月14日 10時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ26、名前変換なっていませんよ。(名前)と向き合うってなってます。間違っていたらすみません 失礼しました (2018年10月13日 21時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです! (2018年9月27日 15時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲空 | 作成日時:2018年5月17日 1時

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