case.23 ページ24
Aは、瞬く間にRX-7に乗せられ、セーフティハウスなるものに連れていかれ、そのまま家の中に引きずり込まれた。
「シャワーを浴びてきてください。服は適当に置いておきますから。」
そういってタオルと共にバスルームに押し込まれれれば、溜め息を吐く。
手当てをする前に固まった赤い染みを流した方がいいと思ってのことだろう、と彼女は推測した。
何のときめきも夢も無い思考だが、Aは色恋に自惚れる程馬鹿な女では無い。
手早くシャワーを済ませて、下着は先程着ていたものをそのまま着けて彼のスウェットに袖を通した。
当然サイズが合わずぶかぶかだったので、ズボンの裾を捲って袖は面倒くさいのでそのままに、脱衣所を出た。
『お借りしました〜。』
「ああ…そこ、座れ。」
降谷の口調が変わった。
それにAは気付いていたが、特に指摘をせずに指示されたソファーに腰を下ろした。
何処かから救急箱を持ってきて、ドライヤーを手に持った降谷は、一旦それを置いて、Aの髪を退けて切れた首筋に手当てを施して行く。
「…痛いか？」
『そりゃもう、お湯が結構染みましたねぇ。いやぁ、怪我なんてするもんじゃ無いなぁ〜。』
この状況でもへらへらと能天気な彼女に、降谷は無意識に肩の力が抜ける。
そして、呆れたように零すのだ。
「…君は仮にも女性だろう。体に傷を残すようなことをするな。」
『あれれ、私、性別疑われてます？この程度、唯の切り傷ですしそんな大袈裟なんですよ。』
「唯の切り傷で済まなかったらどうするつもりだった？」
至近距離で聞こえた冷たい声に、Aは思わず肩を揺らした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 262人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
trr - 続編待ってます！！！！ (2018年12月10日 5時) (
レス) id: 4ac3c5bb30 (このIDを非表示/違反報告)
咲空(プロフ) - 坂竹会長さん» ご指摘ありがとうございました！(´･ω･)っ【ティッシュ】 (2018年10月19日 13時) (レス) id: 1695bf9265 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 更新頑張ってください。夢主ちゃんの設定がドストライクです。貴方が更新するたびに、僕の鼻からイチゴオレです←汚なｯｯｯｯ。 失礼しました。_ーд#_ (2018年10月14日 10時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ26、名前変換なっていませんよ。(名前)と向き合うってなってます。間違っていたらすみません 失礼しました (2018年10月13日 21時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです！ (2018年9月27日 15時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲空 | 作成日時：2018年5月17日 1時
